「魔法の友情」俺たちスーパーマジシャン 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5魔法の友情

2017年3月5日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

日本未公開のアメリカン・コメディ。
コメディ好きの本国ではコケたが、思ってたより面白かった。

あらすじだけ見ると、感動作でも通じる。
かつて人気を博したものの、今や落ちぶれたマジシャン・コンビ、バートとアントン。バートの身勝手、ニューフェイスの登場で、解散してしまう。
ある日バートは自分がマジシャンを志すきっかけとなった伝説のマジシャンと出会い、再び情熱を取り戻す…。
どん底、再起、自分の見つめ直し、友との和解、自分が何より愛した志した道…ベタだけどそつなく織り込む。
でも基本はコメディ、気楽に楽しめる。

未だ「フォックスキャッチャー」の怪演が印象に残っているスティーヴ・カレル。そういや彼はコメディアンなんだよなぁ、と再認識。
彼のコメディって、下品でナンセンスになりそうな所をそうならない笑いで留まる。
だから、アダム・サンドラーやベン・スティラーやウィル・フェレルらのコメディより安心して見れる。
パートナー、スティーヴ・ブシェミは役柄同様、印象薄い。(褒め言葉)
オリヴィア・ワイルドは華を添え、伝説のマジシャン、アラン・アーキンの“最後”には拍手を! ベッドの下なんて言わないように!(笑)
人気の座を奪ったニューフェイスのマジシャンに、ジム・キャリー。
もうニューフェイスって歳ではないけど、自信過剰、俺様、傲慢、ジム・キャリーがこれまで演じた中でも特にムカつくヤな野郎。
パフォーマンスはドン引くような過激なものばかりで、マジシャンと言うより悪趣味な見世物。
決して見てて楽しいもんじゃない。

最後はマジック対決で、その俺様ニューフェイスを一泡吹かせると思ってたら、ちょっと違った。
マジックで対決するより、欠けがえのないパートナーとあっと驚くマジックで観客も自分たちも楽しむ。
“魔法の友情”はその為にある。

最後に彼らが披露した大マジック、タネは分かったけど、
あれはマジックと言うより、重労働だね(笑)

近大