闇の帝王DON ベルリン強奪作戦のレビュー・感想・評価
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シャー・ルク・カーンのボリウッド版ルパン三世
ボリウッドのキングことシャー・ルク・カーンが暗黒街を牛耳る犯罪王を演じたアクション巨編。一応『DON(ドン) 過去を消された男』の続編で、プリヤンカー・チョープラーとかボーマン・イラニとかも再登場しているが、お話としては整合性が取れないところもあり、別に前作を知らなくてもぜんぜん問題なく観られる話ではある。
主人公のドンは国際的な犯罪王で、同時に愉快犯の泥棒でもある。それを追うのがプリヤンカー・チョープラー扮する捜査官。「ルパン三世」でいう銭形みたいな役どころだが、なんとなくドンと恋の火花らしきものが散ったりする。
シャー・ルク・カーンは前作からドンのキャラ付けとして気持ち悪い笑いを連発するのだが、基本的にはやはり大スターのシャー・ルク・カーン。アンチヒーローである以上にヒーロー要素があって、犯罪王で泥棒だけど素直に応援してしまう。全編これでもかとばかりにシャー・ルク・カーンのカッコいいアクション、ずぶ濡れの姿、切ない瞳と華麗でパワフルなダンスが詰め込まれていて、気持ちいいくらいのスター映画である。
それでいてプリヤンカー・チョープラーとの一番の見せ場ともいえる、変装したドンと女捜査官がダンスを踊るシーンでは、変装した姿として後輩スターのリティク・ローシャンがゲスト出演。もうとてつもない美男と美女が緊張感を高めながら踊るシーンは眼福としかいいようがない。
最近はすっかり増えたが、ハリウッド的アクション大作に接近したボリウッド映画の走りでもある。今後もドンと仲間たちの活躍を見てみたいし、実際続編も企画されていたと思うのだが、シリーズ2作を撮ったファルハーン・アクタルがすっかり映画スター&プロデューサーになって監督業から遠ざかっていることもあって、十数年進展がない。でもこれくらい荒唐無稽なノリをやり抜くシャー・ルク・カーンをもっと観たいので、何本でも続けていただきたいと思っています。
スパイスたっぷりの激辛カレーのような映画!
私が毎月2回は必ず利用している「ジャック&ベティ」と言う単館系映画館が横浜にある。その映画館で、今月はインド映画特集を開催していたので、久し振りに、インド映画の面白さについ釣られて今日も観てしまいました。
この映画は、タイトルで観たら「DON2」になっていてので、映画を観た後で調べてみたら、5年前に1作目は公開されていたのですね。
でも1作目を観てない私にも、勿論充分に楽しめるストーリー展開でした。特に登場人物が前からの繋がりを知っていた方が更に面白いのかも知れないけれども、今回の私の様に前作を観ていなかった人にも、この映画は単体で充分楽しめる作品でした。
これからこの作品を観る人の為に、余り内容に付いて詳細を記すのは差し控える事にするけれども、カーチェイス・パーティーシーン・爆破・挌闘シーン等々、「ミッション・インポッシブル」や、「007」などの作品を彷彿とさせる画面展開、画作りがしっかりと出来ていて、ハリウッド並みのスケールのデカイ作品で、娯楽映画の要素をテンコ盛りにした映画だった。それは丁度、子供の夢の世界ではない、大人専用のディズニーランドのような楽しさを一杯の完成した密度の濃い映画と言ったら良いのだろうか?決してお子ちゃま向きではなく、大の大人が納得出来るアクション映画の面白さを備えた作品と言ったら、解り易いかも知れない。
映画の舞台も、初めコートダジュールからスタートして、タイ→マレーシア→チュリッヒ
ベルリンへと展開する、正にゆっくり寝ている時間などは無く、目を見開いて、集中して観ていないと置いてけぼりをくらいそうな映画だ。とてもテンポも良くてエンターテイメント性を抜群の巧い創りの作品だった。
しかし欲を言えば、内容的には気持もう少しだけシンプルにしてみたら、更に解り易く、気軽に楽しめる作品になったと思う。
ちょっと巨費を投じた分、サービス過剰気味だった気が私にはする。けれども、こう言うアクション映画は、兎に角派手目で、テンポの有る作品の方がお好きと言う方にはやはり大のお薦め作品ですよ。
2転3転、中還りまでする様な、展開の物語の方が好きな人には、飽きる事も無く、話を追う楽しさも盛り上がり、楽しめる作品だろう。
オジサンの私には少しばかり消耗が激しい感じだった。
そして、このドンを演じていたシャー・ルク・カーンは哀川翔を何処となく思い出させるようなイメージを持っていた。前作で、彼は一人2役を演じていたそうだ。相手役のプリヤンカー・チョプラも1作目からのコンビだ。
監督も前作からのお馴染で、主役2人と監督と完璧に息の合った所を披露してくれていた。
この分なら、3作目が制作されても決して不思議ではない。カメラワークもとっても効果的であり、編集も流石はインドだけある!この映画は、悪党が主役である作品で、本来ならば私は否定的に酷評するタイプの作品だが、この作品に限っては、例外的作品だった。
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