「寝てしまったのは、誰のせい?寝てしまってゴメンナサイ」謝罪の王様 Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
寝てしまったのは、誰のせい?寝てしまってゴメンナサイ
劇場の客席は7割~8割の観客で埋まっていた。やはり、宮藤官九郎、阿部サダヲ、そして水田伸生監督、この3人トリオがガッシリとタッグを組んでコメディー作品を製作すれば、右に出る者はなし!日本中が笑いの渦に包まれる。大ヒット独走は確実と言っても、決して大袈裟ではないのだろうか?
というわけで、スーパーヒットメーカー達が再び日本中を笑いの渦にする為に結成された筈なのだ。しかし、今回の作品について、私の個人的な感想は「あれ?これは何???」と思わず?イエローマークが点滅したのだ!彼ら3人組は本当に面白い映画を今までは作ってきたと思う。特に「なくもんか」は爆笑で私は大好きだった。そして、今回の「謝罪の王様」も当然大外れは無いと単純に考えていた私が間抜けだったのだ。
好き勝手に期待値急上昇し、映画鑑賞後には、勝手に急降下しただけなのだろうか?だが、決してそんな事は無い。よくあの作品の事すらも、今思い起こせば後半の部分は、前半の面白さと比較して確かに、テンポの良さが急減速した。
本作も、「なくもんか」同様、後半部分まで、前半の面白さが持続しなくなるのだった。そして、ついには睡魔が・・・気が付けば終映10分前位でした。不覚にも10分~15分程度寝てしまった計算になった。
この映画では謝罪の極意を得る為に、阿部の元をクライアント達が訊ねて来るショートストーリーの連続でエピソードが進行して行く。その一つ一つのエピソードが面白くて、観客は、映画を思う存分楽しむ設定になっているのだろう。しかし、映画全体として、そのショートストーリーのエピソードを追って観ていく事で、ドラマのテーマが明らかになり、ドラマはついに完成を迎えるのだろう。
だが、この作品の場合は、起承転、転?転?転ばかりで、中々結へと行き着かない。竹野内豊が出て来て15分程すると睡魔がやって来た。そしてついには、私は眠りの中で謝罪した!映画の最中に寝たのは誰の責任か??
最近のハリウッド映画も、そして邦画も全体的に尺が長い傾向にあるけれど、尺がながければ、それだけ観客の集中力を持続させるだけの、しっかりとしたドラマをテンポ良く見せないといけない。コメディー映画で、2時間お笑いの連続と言うのはかなり難しい筈だ。
この作品も竹野内豊のエピソードにもっと早く辿り着き、一機にフィニッシュを決めれば、切れ味抜群の爽快感の有る、お笑い映画の誕生になったと私は思う。エンドクレジットロールが、面白かったのだが、もう腹一杯で、食傷気味だった。面白さも、腹八分目、スマートに決めたいものだ。
もう少し、観たかった、ちょっと早く終わったなと言う位の、次回作を期待出来るような、もう少し観てみたいと思えるゆとりを残して終われば成功だと思うのだが、貴方はこの映画楽しめた?