「脳みそがバターになる」劇場版ミッフィー どうぶつえんで宝さがし 因果さんの映画レビュー(感想・評価)
脳みそがバターになる
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あのミッフィーたちが動物園で宝探し!
…お前も動物だろ。
動物園に入るや否やクマの飼育員が「動物園に犬は入れません」とミッフィーたちの飼い犬をさしたる理由もなく入園拒否してくる。ウサギが犬を飼っているというのがそもそもよくわからないが、それをクマが断るというのも意味不明だ。まあ、畜生には畜生なりの序列意識があるのだろう。そんなグロいもの見せないでほしい。
ミッフィーたちはお宝を手に入れるべく動物園から5つのお題を解いていく。しかしこれがどれも理不尽すぎて笑ってしまう。1問目は「黄色い動物を探せ」なのだが、この答えがキリンでもトラでもなく「カンガルーの赤ちゃん」なのだから恐れ入る。
カンガルーの赤ちゃんって何?実物も黄色いの?と思って調べてみたが紛うことなく桃色だった。どうやら「黄色いカンガルーの赤ちゃん」は本作オリジナルの生き物らしい。いや、ダメだろ。
初手から「ノックスの十戒」も真っ青な禁じ手を食わされ、すっかり意気消沈しているところにさらなる理不尽な奇問難問が襲いかかってくる。これをあくまで「知育」と言い張る本作の面の皮の厚さにはただただ驚かされるばかりだ。蛭子能収の漫画くらい展開に脈絡がない。
あと当たり前のように画面の前のみんなに話を振ってくるのもやめてほしい。ミヒャエル・ハネケ『ファニーゲーム』のラストシーンみたいな戦慄を何度も味わわされるこっちの身にもなってほしい。「みんなはわかったかな?」じゃねえよ、こっち見んな。マジで怖いから。
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