グレイトフルデッドのレビュー・感想・評価
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よくこの役を引く受けた、と心底思う。
狂っている夫婦に育てられた(というか放置された)狂っている娘の短い人生を描いたコメディチックなホラー。TVショッピングがこういう風にストーリーに繋がっていくとは読めなかった。画鋲のシーンは僕も痛みを感じたほどリアリティがあった。瀧内公美という女優は初めて見たと思ったのだが、後で調べてみたら日本で一番悪い奴らにも出ていた。主演とは言えよくこの役を引き受けたと思う。根性があり、そして演技力がある。矢部太郎もいい味を出していた。ラストで韓国人ボランティアがこんなに元気な状態で生きている(襲われてから4〜5日経っている筈)のは余りにもリアリティに欠けると思った。
中盤以降、ガラッと雰囲気が変わります。
家庭環境の影響により闇を抱えた女性が、孤独な人間を「孤独っち」と
呼び、その生態観察にハマる、と言うストーリー。
だと思ってました。ここまでは、そこそこおもしろいと感じていたのですが、
中盤以降は、ガラッと雰囲気が変わり、サイコパスの世界へとまっしぐら。
その振り切れ方が半端ない。不快極まりないストーリー展開でした。
あえて、そうしてるんでしょうけどね。主人公が老人のことを昔から
知っていたという仕掛けは、うまいですね。
正直、あまり好きじゃない作品ですが、この監督には、興味ありますね。
話題作を作りそう。
主演の瀧内公美さんは、これが初主演だそうです。いろんな役を
いわゆる体当たり演技でこなしていく人ですが、この映画での演技も
凄みがありました。笑顔が怖いですw
孤独っち
「絶倫」という名の孤独死老人が凄い!ナミの孤独観察日誌に詳細に書かれた孤独人間のデータ。そして、中央公園の鳩に餌を与えてる「クックル」に目を付けたナミが、やがて猟奇的とも言える犯罪を冒していく・・・
母親がボランティアに狂ってしまい孤独感を植え付けられたナミは、父親の愛人だと思っていた「秘密の部屋のアッコちゃん」が狂信的な宗教家だと分かったとき、彼女の運命は変貌を遂げる。そんな家族の中でも姉だけは「普通」を愛していたのだ。
アメリカンロックのバンド名にもなっている「グレイトフルデッド(gratefuldead)」。この作品はgratefulではなくgreatful。尊厳死みたいな内容を予想していたけど、どちらかというと感謝の意味を示すラストでした。
孤独な人間を観察するという常軌を逸した趣味を持つナミ。TVショッピング番組を一人でずっと見ていた幼少期の彼女の孤独感はそれほど感じられなく、むしろ人を平気で傷つけてしまう痛みも罪悪感もない精神障害を持ってるとしか思えなかった。ただ、それが後半の異常な展開に結びついてくる。キリスト教の「赦し」もかかわってくるのに、その信仰の基本をも破壊したがっている雰囲気。
ホラーサスペンスのような終盤は秀逸だったし、ナミの独占欲(性的虐待か?)と塩見の復讐心が絶妙なまでに交錯するのだ。おバカなB級映画ととらえてしまうのもよし。こういう精神状態になることもあるのだと驚くのもありだと思う。そして、スヨンの最後の「可哀想な人」が全てを表していたなぁ。だけど、秘密の部屋のアッコちゃんの存在はそのものが謎・・・キリスト教を盗用したカルト教団のような気もする。
なんじゃコリャ!
物語終盤、主演の瀧内公美さんはずっと笑顔です。
本当に嬉しそうな笑顔です!
幸せをつかむために!
そのふくよかな胸で幸せを抱きしめるために!
たとえ血まみれになりながらも・・・
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