「大人なら誰でもきっと小さいおうちを持っている」小さいおうち lotis1040さんの映画レビュー(感想・評価)
大人なら誰でもきっと小さいおうちを持っている
そう、大人なら誰でもどこかに小さいおうちを持っている。
そんな風に思った。
山田洋次にしてはえらくつやっぽい話を監督したものだと思った。
そしてこのつやっぽさは、監督がこだわったところのフィルムでしか出ない感覚ではないかと思う。
本題に戻るとどんな人でも心の中に小さいおうちを持っているのではないだろうか。
それは、実際に家の場合もあるかもしれない。
何か別の出来事だったり、モノだったりするのかもしれない。
それでもあのときのあの瞬間を詰め込んだ何かについてふと思い出す。それは、棘のように残っているものではないかと思った。
しかしもうじき齢80にも至ろうとする山田洋次のこの作品は正直びびる。
老いらくの恋という言葉が似合っているようにも思うし、おいているからこそ、感覚だけが研ぎ澄まされてしまったという感じがしないでもない。
ただ2点惜しいところをあげるなら、妻吹木聡(?字がわからない)はどう見たって大学生には見えない。
あと、久石譲の音楽は果たしてこれでよかったのかという疑問。
かぐや姫に比べるとどうしても映像に一番似つかわしい音楽だったのかわからない。
その二つの点を差し引いた。
しかし、差し引いても名作。すばらしかった。
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