「驚異的な完成度を誇る、マーベル会心の一作」キャプテン・アメリカ ウィンター・ソルジャー クリッターさんの映画レビュー(感想・評価)
驚異的な完成度を誇る、マーベル会心の一作
マーベル・シネマティック・ユニバース第9作目にしてキャプテン・アメリカ2作目。
その完成度の高さから、MCUシリーズでも最高傑作と評され、キャプテンの人気を決定づけた作品である。(あまり大きな声では言えないが、ぶっちゃけダークナイトより好き)
特筆すべきはそのあまりに巧みなストーリー構成と、それを彩るスピーディーかつ、華麗で重厚なアクションだろう。
アベンジャーズを経て、現代とのジェネレーションギャップに戸惑いながらも(でもメシはうまいらしい)、真面目で努力家なスティーブ・ロジャースは、その後様々な体術を学んでいった。(劇中ではそんな描写はないが)
そうして会得した技は自身の盾アクションと相まって、凄まじい物へと進化を遂げ、観る者を一瞬にして釘付けにさせる。
そんな彼の重みのあるスーパーアクションに対抗するかの如く登場したのが、彼の唯一無二の親友、バッキーことウィンター・ソルジャーだ。
1作目で崖から落ちてしまい死んでしまったと思われたが、生きており、ヒドラによって仮面○イダーの如く、改造人間となるが、そのカッコよさたるや、これまた凄まじく、なくなった左手の代わりに取りつけられたメタルアームと銃を引っ提げ、キャプテンやブラック・ウィドウ、ファルコンと激闘する様はもはや「美しい」の一言。
だが、この映画の凄い所はキャプテンとウィンター・ソルジャーのスーパーアクションだけではない。
序盤での船での戦い、エレベーターのシーン(これは特にヤバい)、キャプテンの飛行機を蹴散らしてヒーロー着地するシーン(カッコよすぎて鼻血出るわ)、ヘリキャリアでの戦い、これら全てのショットのクオリティが高すぎて全部が名シーンになってしまってること。
アクションシーンだけで名シーンに変えてしまう圧倒的なパワーがこの映画には備わっているのだ。
そんじょそこらにある普通の映画ではこんなことはまずあり得ない。
そこに、上質で重厚なクライム・サスペンスとも言えるストーリー構成が加われば、向かう所敵なしなのである。
まぁ個人的には印象に残った曲がエンドクレジットのメインテーマしかなかったのは少し残念だが、そんなことはどうでもいい。
キャプテン・アメリカの魅力を最大限にまで高め、なおかつここまで重厚な映画を作り上げたルッソ兄弟に拍手!!!
また一つマーベル史に新たな伝説が刻まれたのだ。
(本作を100%楽しむために、1作目とアベンジャーズは是非とも鑑賞してから観てほしい。これらを観ないで本作を語るのは邪道だ)