「生きてきた時を重ね合わせる瞬間」百年の時計 グッドラックさんの映画レビュー(感想・評価)
生きてきた時を重ね合わせる瞬間
市井のだれもが自身の物語を生きている。車窓からの緑色の気持ちいい風を感じる、いい映画でした。
出会えて良かったです。
新米学芸員と老芸術家の、古びた懐中時計をめぐるお話。
香川県の「ことでん」百周年記念の作品だそうです。私は乗ったことは無いのだけれど、心の中にある地方の街と懐かしいローカル線の話として、多くの人が共感できる語り口でした。
懐中時計が刻んできた時と、参加者それぞれが生きてきた時を重ね合わせる、一期一会のインスタレーション。身近に展開する芸術には、親密で温かい感動がありました。
時計の納まりどころも良かった、時は留まることなく刻まれてゆきます。
神高涼香を演じたのは初主演の木南晴夏、ハツラツとしていて良かった、可愛いです。
ピアスにドクロの指輪のポップな芸術家・安藤を演じたミッキー・カーチス、井上順との共演には密かにニッコリでした。中村ゆり、小林トシ江の演技も、とても印象的でした。
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