「ちょっと騙された気分・・・」オブリビオン arshiaさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと騙された気分・・・
予告編や作品情報を見て、興味を惹かれたので、観に行ってきました。
・・・が、映画が始まってしょっぱなからガッカリさせられた。
「異星人“スカヴ”との戦いで荒廃した地球に、たった一人残された男」
トム・クルーズ演じるジャック・ハーパーは、公式サイトでもそう紹介
されています。ところが、実際には同僚の女性ヴィクトリアと二人で
任務に当たっている。
「地球に、たった一人残された男」 このフレーズがきっかけとなった
だけに、この時点で騙された感があり、少し気持ちが冷めた。
以降、荒廃した地球をパトロールするシーンが淡々と続く。
墜落した宇宙船から美女を助けたあたりから、ストーリーが動く・・・が
謎の美女=夢に出てくる女が同一人物、という時点で、ストーリーの先が
ある程度読めてしまった(実は妻だった)
美女が妻と判明した時点で、ジャック自身に関して疑問が浮かんだ。
美女は60年もの間人工冬眠していた。なのに何故二人は再会できたのか。
するとほどなく、もう一人のジャック登場。更にもう一人のヴィクトリアも
登場するというトンデモ展開、この時点で正体をバラしてるようなもんです。
(実は2人ともクローンだった)
更にストーリーは進み、、やっとビーチ(モーガン・フリーマン)登場。
見るからに怪しげな格好だが、実は彼らこそが本当の生き残った人類で
ジャックが、異星人“スカヴ”と思わされていた存在。そして人類の仮の
住まいでもあるはずの「テット」が異星人の要塞だという。
このあたりから、黒幕の正体がなんとなく想像ついた。そしてクライマックス。
「テット」に侵入した時の、目の前に広がる光景・・・
「マトリックス」のとある1シーンを思い出してしまった。しかもこれまた
「マトリックス」を彷彿させるような、黒幕の正体に苦笑してしまった。
これってパクリですか??
(後にレビューで、元ネタであろう「月に囚われた男」の粗筋を見て愕然)
で、失笑したのがラストシーン。
湖畔の家で、娘と暮らすジュリア(今度は実写版ヤマトですか・・・・・)
するとそこへ、ジャック(52号)と生き残った人たちがゾロゾロと現れる。
普通は感動するシーンなんでしょうけど、私は疑問符だらけで観ていた。
何故、ジャック(49号)とジュリアしか知らない家を、52号が探しあてたの?
同じく他の人たちは? いくら同じ人物のクローンとはいえ、別のクローンの
記憶を共有できるのか??(たった1回しか会ってないのに)
更にジュリアは、同じ顔でも別人のクローンを愛せるのか?(52号も然り)
これなら普通に、ジュリアと娘だけのシーンで終わってた方がマシだった。
私自身はSFはあまり興味がなく、当初想像していたストーリー展開と全然
違っていたんで、ガッカリしましたが、あまりストーリーにこだわらずに
純粋にSFとして観た方が楽しめる作品かもしれません。