「父と娘の2人のアクションも面白くって、前作より好きだな!」96時間 リベンジ Ryuu topiann(リュウとぴあん)さんの映画レビュー(感想・評価)
父と娘の2人のアクションも面白くって、前作より好きだな!
「96時間リベンジ」は、帰って来た正義のオヤジ再び事件に巻き込まれるの巻って感じの今回の作品の見所も何と言っても、元CIAの工作員であるブライアンオヤジのアクションが売りの映画だが、前作の「96時間」が制作された当初から、続編が有りと言う事で、どちらかと言うと別の作品では無く、前作の完全に後半部分に当たる作品で、この2作で1つのお話が完結する様に出来ているのだが、前作を観ていない人にも、今回の作品だけ観ても充分に話しの筋が掴めて、その上楽しめるように、出来ている点は実に親切だ。
しかしそうは言っても、前作が制作されてから早4年が経過している為に、ブライアンを演じるリーアム・ニーソンも信じられないが還暦を迎えているのだ。そんなオヤジパワー全快で何処まで物語を引っ張る事が出来るか心配していると、一人娘のキムを演じるマギー・グレイスの活躍シーンも後半満載と言う訳で、この親子に因る元妻のレノーアの救出を親子2人のタッグで、パリから舞台を変えて今回はイスタンブールのバザールの中を所狭しとカーアクションが続く追跡活劇が大きな1つの魅せ場となるのだ。
アクション映画好きには勿論楽しめる映画だし、こう言う映画って肩凝らずに、気軽に観て楽しめる点が良いところなので、日頃のストレス解消にはこの手の作品を観るのは結構クスリかも知れない。
私が観た映画館には家族連れで観に来ていた人達を見つけた。やっぱりアクション映画ファンばかりでなく、家族でも安心して観られる映画だろうね。
ところで、この主人公を演じているリーアム・ニーソンは「エクスカリバー」で映画デビューを果たしたものの、その後も良い作品には恵まれず、デビューからおよそ10年後になる、93年制作のスピルバーグの「シンドラーのリスト」でやっと大ブレイクを果たすまで下積み生活が長~い俳優さんだ。その後は「スターウォーズ」「マイケル・コリンズ」や「ラブ・アクチョリー」「バット・マン」などなど、大作に多く出演している。
下積みが長いと言えば、スピルバーグ作品では有名なハリソン・フォードやジョージ・クルーニーなどの大スターとして今は大活躍で認められている彼らも、皆下積み生活が長い事でよく知られているが、それ故に彼らの演技力は抜群だ。
リーアムはしかも幼少の頃から始めていたボクシングで鍛え抜いた身体であるために、アクション映画も還暦を迎えた今日でも、迫力満点で、ビッシっとアクションシーンを決めてくれるのは最高に映画ファンには嬉しい限りだ。演技力+アクションがこなせる数少ない実力派俳優の一人なのだから、今後の彼の活躍もまだまだ楽しみだ。
そしてもう一つの魅力は、一人娘キムを演じたマギー・グレイスの可愛らしさもこの作品の華と言えそうだよね。彼女はTVの人気ドラマシリーズ「LOST」のシャノン役でブレイクし有名な人だが、映画での活躍は今1つと恵まれないところなので、今後の彼女の活躍もおおいに期待したいところだね。でもこの映画でも、前作でも高校生や大学生と言う役処には、ちょっとお歳が過ぎているので、もっと彼女本来の魅力が引き出される作品に恵まれる様に祈って止まない。しかし悪党では有るが憎しみの連鎖は続くと言うこの復讐の現実は哀しく、犯人一派がアルバニア系とするのもどんなものか?と疑問が残った。