「SPRING BREAK NOT FOREVER」スプリング・ブレイカーズ arakazuさんの映画レビュー(感想・評価)
SPRING BREAK NOT FOREVER
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何度も何度も登場人物の口から“SPRING BREAK FOREVER”という言葉が漏れるのは、SPRING BREAKは必ず終わることの裏返し。
退屈な代わり映えのしない日常を倦み、非日常の世界で楽しみたいという気分は若さにつきもの。
しかし、ハメを外せば外しただけ代償も大きい。
逮捕され、銃で撃たれ、夢から醒めたように家に帰った二人にとって、楽しいはずの春休みは封印したい過去の汚点になってしまった。(そもそも飲んで騒いでのパーティー三昧で一体何が見つかると思ったのか?)
しかし、残った二人もフロリダ行きの資金を作る時点で既に一線を越えてしまっており、これからはいい人間になると何も無かったように元の学生生活に戻れるとは思えない。
パーティー・ムービーとしては、
全く笑いどころがないのは辛いし、
カラフルな映像も虚しさしか感じさせず、男性目線的には目の保養になっても、女性目線には扇情的ではあってもセクシーでも美しくもない。
ラストに『デス・プルーフ』のような清々しさがないのも辛い。
J・フランコは実にたのしげにワルを演じているが、彼の登場で主役が彼に移ってしまうのも、ストーリーとしては如何なものか?
唯一面白く観たのは、最初は解放感の象徴だったビキニが途中で急に無防備に見え、最後には戦闘服になっていくところかな。
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