「歌唱シーンは気持ちいい!!・・が」ピッチ・パーフェクト よしゅさんの映画レビュー(感想・評価)
歌唱シーンは気持ちいい!!・・が
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クール!笑える!何も考えずとも面白い!
『がんばれベアーズ』モノの基本をきちんと押さえており、チームの不協和音ぶりや、主人公の特別性も描かれていてワクワクする前半。徐々に団結していくスピードとバランスも教科書的。なにより歌唱シーンが超楽しい!!
ただ、王道に頼りすぎていて、そこまで積み上げていた不協和音が後半、小さく崩壊して簡単に好転してしまうのには拍子抜け。TV番組の司会者が「こりゃモメるぞ」って煽っていたのだから、もっと揉めに揉めてほしかった。
それから「1, 2, Ah~♪」を、最終的にやらないことで過去から脱出する(=成長)のではなく、皆がやりやすいような新たなかけ声を編み出すとか、「否定」だけではなく「肯定」の面も欲しかった。それでいうと優等生の子も確かに間違っていたかもしれないが、一方的に間違いを訂正させて主人公をリーダーの座にすげ替えるというのも、なんだか嫌な感じ・・。
あとポリープの子が低音を出せるようになるという展開にもガッカリ。歌唱シーンが中核をなす映画で、その中核のしかもクライマックスシーンに嘘っこ描写で大団円を迎えられるのは、悪い意味で裏切られた気分。上記の「肯定」の話にも繋がるが、女声だけだからこその強みだとか、ホントに低い声の役者さんを使うとか、どれだけギャグな映画でも、越えちゃ台無しになる一線ってあると思う。
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