はじまりのみちのレビュー・感想・評価
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名作のようで名作でない
途中はともかく、最後にまとめて作品紹介を入れてしまったのはどうなんだろう。
あぁ、そういや『喜びも悲しみも幾歳月』を見たことがあるが、木下恵介だったのか、とか
自分が見た『楢山節考』は今村昌平版だったんだなぁ、とか。
何を見たのかわからなくなって、映画本体の印象がかなり薄れてしまったような。
結局、自分がやりたいことができないヨヨヨ、と泣いてただけの話じゃねぇのか、という印象しか残らないんじゃ?
名作のようで名作でない。
でも自然はきれいだ。戦っているのは人間だけだ。
加瀬亮のはなみずと、田中裕子のよだれに +0.5。
なんとも?!
なにこれって感じで特に感動もなく。
見にきてる観客は、婆さんばかり。
しかも、ペチャクチャうるさいし。
こら!そこのおばはん! あぁ しんどかったなぁ とか ようしてもろた。 とか いちいちうるさいんじゃ。
見事です。
随所に木下監督の作品がインサートされますが、
とても自然で見事でした。
原恵一監督は木下監督を好きで好きでたまらないのだと思う。
実にまっすぐな、あえて個性を抑えたかのような演出に拍手。
悪い人が一人も出てこない、
戦時中なのに戦闘シーンが出てこない、
劇的な山場もどんでん返しもない映画。
でもね、退屈もしないで心にスーっと入ってくるんです。
子を思う母と母を思う子の物語。
いかにも松竹!な感じではあるけれども、
文句のつけようがない素晴らしい作品でした。
便利屋の濱田君、助演男優賞間違いなしでしょ!
これだから、「アニメ屋」は…
6月某日、錦糸町楽天地で鑑賞。
劇場版「クレヨンしんちゃん」シリーズでアニメ界というより、日本映画界に金字塔を打ち立てた原監督の、初の実写映画。
筆者は、原監督のクレしんは大好きだったし、すばらしい作品を残した、と思っている。その監督の初の実写だから、それなりに期待したが…。
木下作品への尊敬、敬愛の念は筆者も十分に持った映画ファンではある。
本作も、原監督の木下恵介への尊敬と、作品への愛情にあふれていて好感が持てる。
主演の加瀬、母親役の田中もいい味を出している。予想以上によかったのが兄役のユースケ。
浜田岳もこれくらいはできて当然だが、いい役をもらった、と思った。最後までいい気持ちで見られた作品である。
だが、しかし!
本作は味わい深い、いい映画だ、と評価したいし、木下作品などほとんど見たことのない若い映画ファンに関心を持ってもらうためにも、「見てもらいたい」映画だ、と薦めたい。
しかし、あのクレしんで発揮した、原監督の才気煥発の演出力というか、表現力が影を潜めているのはどうしたことか。
もちろん、テーマがテーマなんだから、クレしんのような作品に仕立てられるわけはないのわかる。
それでも、作品のかなりの部分を木下監督のオリジナル作の名シーンをちりばめるのに終わっているのはどうしたことか。
こんなのなら、NHKスペシャルあたりでやってくれればいい話だ。
これを劇場作品として捕らえるなら、やはり点数は激辛にしておく。
監督は撮りたい作品を撮ればいい、というものではない。
千数百円払ったことに満足できる作品を撮らなければいけないのだ。
たまたま、訪れた楽天地。原ちゃんの舞台あいさつもあった。
悪いけど、そのしゃべりにも魅力はなかった。
「パンフレットご購入で監督のサインが…」と劇場スタッフは声をかけていたが、僕はその足で、同じビルで上映している「クロユリ団地」を見に急いだのだった。
よかった!
題名のとおり、若き日の木下恵介がワンス・アゲインに至る数日間のロード・ムービーでした。
その素朴なロード・ムービーは登場人物も含め無駄なことがなく、木下恵介作品のテーマの源流の一つに辿りつくことができたように思いました。
「病気の母親をリヤカーで運ぶ」だけの映画にここまで心は揺さぶられるとは!
木下監督に捧げるオマージュ
最初はロードムービーかと思いました。疎開するためリヤカーで母を運ぶなんて、本当にあった事なんですね。加瀬君の表情が良くて見に行きました。確かに木下監督ファンにはとても懐かしい作品が再映されているのですから。私は子供の時に、二十四の瞳、喜びも悲しみも行く年月、楢山節考を見ています。監督の作品には家族の愛があふれているものが多いと思います。観客も少ない中、7~80代と思われるお爺さんが終わってから。俺全部見たじゃと涙ぐんでいました。こんな映画もあって良いのでは思いました。
可もなく不可も無くサラっと路線の出来上がり。
可もなく不可も無く…。
木下恵介監督の半生のドラマです。
母の愛情、子の愛情はわかりました。
けど、描き方が浅い…事実だからこんなこんなものなのか。
それとも描写の仕方が弱いのか…。
それに、木下恵介の昔の作品をはさみすぎ。
90分位の作品の随所に恵介監督自身の作品差し込んでいたらこの映画作った監督の描きたいことが描ききれないんじゃない?と思っちゃう。
正味1時間強くらいしかこの作品自体はないんじゃないだろか。
出ている役者さんがいい人ばかりなので残念…。
特に、濱田岳は相変わらず存在感あり。
いい感じです。
サラっと見ましょう。
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