「9年後の選択。」東ベルリンから来た女 ハチコさんの映画レビュー(感想・評価)
9年後の選択。
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ベルリン国際映画祭監督賞を獲得したドイツ映画。
ベルリンの壁崩壊9年前に遡り、当時の体制を鋭く抉る。
恋人がいる西側への移住を却下された女医の主人公は
片田舎の病院にシュタージの監視付きで左遷されるが、
孤立主義を癒す青年医師との出逢いが彼女に変化を齎す。
人間にとって真の幸福がどこにあるかを問いかけながら、
ラストの女医の決断が医師としての尊厳をさらに高める。
ヘビースモーカーな主人公の日常と、自転車を漕ぐ妖艶な
姿に平伏しながら9年後の彼女の選択をも見届けたくなる。
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