劇場公開日 2013年3月20日

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「TVの長さがちょうどいい」コドモ警察 マスター@だんだんさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5TVの長さがちょうどいい

2013年3月31日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

笑える

楽しい

ちょっとコナン的な発想で、悪の組織に毒ガスで子どもの姿にされてしまった敏腕刑事たち。それをアニメにせず実写で、子役たちが大人びたセリフと仕草で笑わせる深夜ドラマの映画化だ。
「太陽にほえろ!」の七曲署の面々に「西部警察」のエッセンスを加えたような設定でけっこう面白いドラマだ。
さてその映画化だが、さすがに100分は間が持たない。子役としては非凡なものを持つ面々でも、大人のように芸達者なわけではなく、脚本通り、監督の意図する通りの演技ができるというだけでは時間が間延びしてしまう。

福田雄一監督もその辺を考慮してか話の軸をマルチにして工夫しているが、大人の刑事ドラマのようにミステリーを複雑なものに表現できない。
ここはひとつ、時間軸を変えて話を2つ繋げて90分ほどにまとめたほうがよかったのではないだろうか。30分で1つ目の事件を解決し、残り60分をいつものペースで2つ目の事件に回す。終わってみれば1つ目の事件が2つ目の事件の鍵を握っていたなんてのはどうだろう。

時間を潰すのに、それでなくても鬱陶しく感じることがあるスマートの養父母のコントが長々と演じられたのにはマイッた。
鈴木福と吉瀬美智子が絡むお馴染み屋上シーンも1本に一度だから「お楽しみ」なのだ。

ただ、映画らしいスペシャルな遊びもある。「太陽にほえろ!」で愛称「デンカ(殿下)」として鳴らした小野寺昭が本庁のお偉い方に、そしてTVと映画でヒットした「SP」シリーズからサブリーダー的存在の石田警部補役の神尾佑が同じくSPとして登場する。
ナベさんの鏑木海智が激励のために、やっと届く神尾佑の肩を叩くシーンが笑える。

お互い「大きくなったんじゃねーか?」ってセリフが飛ぶが、たしかに子どもたちの成長するスピードは速い。デカ長も椅子の背もたれが小さくなってきた。

マスター@だんだん