LOOPER ルーパーのレビュー・感想・評価
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ストーリーがばらばら
LOOPには、二重の意味があるのか
30年後の未来から送り込まれる標的を抹殺する殺し屋ルーパー。ある時、30年後の自分自身が送り込まれたが取り逃がしてしまい、組織から命を狙われることに・・・。
予告編では、30年後の自分が送り込まれてくる理由が明らかにされていませんでしたが、本編では明らかにされます。なるほどねぇ。自分で未来の自分を抹殺して、証拠隠滅を図るわけね。凄いなぁ。
未来の人間が現代の人間を抹殺しようとし、現代の人間が未来の人間を抹殺しようとする。この手のタイムシフトものでは、よくあるタイムパラドクスですが、その点については言及されていません。ただ、現在の自分に影響がある行為が、未来の自分にも影響が出ていますがね。
未来の自分が、抹殺を逃れようとする動機が、ちょっと弱いかな。って言うか、そう言う事を描くのであれば、そう言う伏線がないと・・・。全然、なんにも無いんだもんなぁ。ただ、その話をよく考えると、タイトルのLOOPERのLOOPと言う所の意味が、少しだけ理解できるかも。
眠かったぁ!!!
ストーリーが面白い。
もったいない。
タイム・パラドックスによるSFサスペンスの秀作
この映画での現代とは2044年で、タイムマシンが開発されたのは2070年代初期という設定だ。
法律で禁止された“タイム・トラベル”をこの世界では”タイム・ループ”といい、それは犯罪組織(未来)による処刑のために行われる。その処刑執行人(現代)が“ルーパー”というわけだ。また、犯罪組織がルーパーとの契約を打ち切ることを“ループを閉じる”という。
では、ルーパーが処刑に失敗したらどうなるか。そこが大きなポイントで、まずその前例を見せる演出は常套だが、組織の掟が分かるうえ、タイム・パラドックス(時間の逆説)が苦手な人でも話についていけるようになっている。
もうひとつ重要なのがルーパーの処刑専用銃“ラッパ”だ。殺傷力はあるが至近距離用の散弾銃で遠くの標的にはまったく向かないのだ。これがラストへの伏線となる。
現代のヤング・ジョーを演じるジョゼフ・ゴードン=レビットは、目元のメイクと歪めた口でこれまでの甘いマスクを封印、まるで別人のようにクールな処刑人になりきっている。
SFの原点ともいえる「自分はどこから来てどこに帰るのか?」の問いに答えを見い出すショッキングなラストも、ただのアクション・スターでは表現できなかっただろう。
ブルース・ウイルスも秀逸な脚本と共演者しだいで、ただドンパチやってるだけじゃない奥のある娯楽作品にふさわしい演技を垣間見せる。
ただ、あくまでも主役はゴードン=レビット。予告篇からは想像もつかない「人は変われるのだ」というテーマを語るSFサスペンスの秀作。
少年・シド(ピアース・ガニョン)の面構えも見もの。
良くできた脚本
シド…
近未来モノとして会心の出来栄え
善悪の付け難さ
タイムトラベルないし、タイムパラドックス物は、視点をどうするかによって善悪が変わるんだなーと思いながら見た一作。
LOOPERとは30年後のタイムトラベルが実用化され、且つ違法に悪の組織に利用されている世界から送り込まれてきた人間を殺す仕事人のこと。
主人公はそんな30年後から送られてきた自分を殺すために奔走します。
が、この30年後の自分にも理由が有り、彼もまた過去を奔走します。
SF慣れしてるとあっけなさに少し満足感を感じ得ないかも。
ただ、前半に様々な伏線となるところはあったり、巧く台詞のやり取りが後半に生かされてるのは面白いかも。
主人公が最後に下す決断は「嗚呼なるほど」と思う。
ただ見終わったあとスタッフロールを眺めながら考えたのは、まさに「30年後の自分」がきた世界はソコで消滅する。というタイムパラドックスについての様々な事。
余韻に浸るにはちょうどいいスタッフロール。
タイムトラベルものはフィクションだからこそ、そこで世界が「ズバ」っと終わるから成り立つのだなぁと改めて思いながら劇場を後にしました。
ハラハラドキドキはないものの、派手な演出があるわけでもないので、腰を据えてじっくり見てられるSFでした。
昨今のCGバリバリな感じはあまり好きではないので、こういう必要最低限なCGで見せてくれる映画は好きです。
独特な表現(少し映画の流れを含みます)
タイムトラベルものでありますが、未来を変える物語の大御所バックトゥザフューチャーとは別の独特な世界観です。
まずこの映画のが他のタイムトラベルものと違うところは、物語の目的が分からないところです。
どこに行きつくのか、どう決着をつけるのか読めないんです。
私は当初、30年後の自分と共闘して、なんかこうタイムトラベルに繋がるシステムを破壊するのかと思っていました。よくある少年漫画みたいなワクワクする展開を期待していたんです。ところがどっこい、仲が悪いのなんのったら。これは意外でした。
アクションで魅せる訳でもありません、CGもあんまりありません。派手じゃないんですよね、全然。タイムトラベル系の映画は、未来は変えられるのか?みたいなところをハラハラアクションと共に演出するようなものを私は想像しがちなのですが、良い意味で裏切られましたね。叙情的なシーンが続いて、息もつかせない展開じゃないもんですから、もう読めない読めない。そのくせ不思議なシーンも多いもんですから尚更です。
めちゃくちゃ意外な結末ではないですが、「ああ、なるほど」と思える良い終わり方をしてくれたように思います。バーンドカーン、そしてハッピーエンドを期待している方にはお勧めできませんが、異質な映画を観たいなら割と良いかと思います。
そういえばブルースって12モンキーズにも出てましたね。あれもタイムトラベル物でおもしろかった。
皆さんはどう思われましたか?
コメントをいただけたら嬉しいです。
自分自身との戦い
未来から送られてくる標的を始末する処刑人“ルーパー”。
腕利きのルーパー、ジョーの前に今日も一人の男が送られてくるが、その男は30年後の自分。ある目的の為に過去にやって来た。
一瞬の不意を突かれ始末し損ねたジョーは組織から狙われるハメに。
現在と未来、自分と自分の戦いの行方は…!?
スタイリッシュ&クールなSFアクションの快作!
タイムトラベルと言うと、未来に行くか過去に戻るかがパターンだが、現在の自分と未来の自分が戦うという奇抜な設定が面白い。
練られたストーリーにグイグイ引き込まれる。
現在と未来のジョーを、ジョゼフ・ゴードン=レヴィットとブルース・ウィリスがそれぞれ熱演。
特にブルースになりきったジョゼフが素晴らしい。ブルース、こういう話し方やちょっとした仕草、するする!(笑)
物語に大きく関わってくる坊や、シド君の達者な演技に舌を巻く。
とにかくこの映画、語り出すとネタバレになってしまう恐れがあるので深くは語れない。
でも一つ言えるとすれば、本当の意味で“自分自身との戦い”。
少し物語の核心に触れるが…
現在のジョーは、30年後の自分とは言え標的を仕留め損ねた→その為、組織に自分が消される→なので、30年後の自分が何を言おうとも何が何でも始末したい…。
30年後のジョーは、自分を救ってくれた愛する妻がいたが、殺された→その元凶は“レインメーカー”と呼ばれる謎の独裁者→運命を変える為、妻を救う為、今の内にレインメーカーを始末したい…。
それぞれの言い分には一理あるが、自己欲が強い印象も受けた。
そしてその自己欲が、未来に多大な影響を及ぼす事になるとしたら…?
自分の為か、運命の為か、未来の為か。
自分vs自分、それは即ち、究極の判断と選択、ループからの脱出。
知的で刺激に満ちたテーマを興奮というアクションで包んだ見事なエンターテイメント!
ドンパチドンパチただ派手なだけじゃないこういうアクションを見たかった!と思わせてくれる。
面白かった!
子役のピアース・ギャグモンばかりが後に残る!!
ジョセフゴードンのまゆげがちょっと変…。
って題名はちょっと思ったこと書いちゃいました。
さて、最近はなかなかストーリーを聞いて‘どうなるのかしらん?’って思える映画が少なくなりました。
この作品、予告見た時から面白そうなお話だな〜、と思ってました。
良く出来ていると思います。
ラストもハリウッド産によくあるただの都合よいハッピーエンドではないし…。
2044年の設定ってことで、微妙に未来感のある映像もいい感じでした。エアーバイクとかもかっこよい。
ただ、?なところもポロポロ…。
ジョーが未来にどんどん悪玉になっていく過程がいまいちよくわからず、レインメーカーもこれで矯正されたのかしらん、とも考えちゃう。
あと、ジョセフゴードンの30年後がブルースって…もう少し顔似ている誰かではダメだったのでしょうか?
とは言いながら、面白かったですけどね。
レインメーカーは復讐をやめるのか
いやあ、なかなかのお手前ですね。タイムトラベルモノのひとつの到達点というか。
唸りました。
時間旅行要素のSF作品はどれを挙げても緻密な設定と解釈の基に描かれてる作品(単純明快なのもありますが)が多いですけど、この『LOOPER』の巧さって、何て言うか、タイムパラドックス要素の設定上都合良い部分を抽出して、どっかで生じてしまう可能性の矛盾は「複雑だから説明できない!」と言い切ってるとこです。潔さを感じました。
「それが○○だったらこれは○○じゃね?」な理屈を一切言わせない的な。
設定を若干大味にすることで独自解釈タイムトラベル理論で進ませてるというか。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』へのオマージュも若干垣間見えたりしてw
ストーリー展開もそのタイムトラベル設定だけの力技に頼らず、しっかりと練られてますよね。ちっとも中弛みさせないし。
んで“その設定”に乗っかるカタチでプラスαのSF要素がサラっと出てくるんですけど、これが見事。
冒頭にサラリとだけ触れといて、実はこっちが本筋テーマだったんじゃね?という伏線にまで昇華させとるんですよ。あのクライマックスのトンデモ展開なんか拍手喝采モノです。
まあそのプラスαの受け取り方次第で観客の賛否もかなり別れるんじゃないかな、とは思いますが。
自分は巧いな、と思いました。
手垢のついたタイムトラベルモノに新たな息吹を吹き込んでくれたなあ、と。
いやあ、楽しかったです。
ミクスチャー感覚の勝利
ジョセフ・ゴードン=レビットは、立ち姿がとても美しい。
その佇まい。憂いをたたえたシルエット。ノワールが似合うはずだ。
特に、こんな謎だらけの物語にはうってつけの俳優だ。
一方、ブルース・ウィリスの「偉大なるマンネリズム」は決して揺るがない。
「ダイ・ハード」の粗暴さを引き連れて、物語を掻き回していく存在だ。
この対照的な2人が織りなす1人の男の「過去」と「未来」。
タイムパラドックスによるタイマン勝負。
しかし、ここから物語はツイストに次ぐツイストを重ね、驚愕の結末を迎える。
このセンスの塊のような映画は、類い稀なミクスチャー感覚の賜物だ。
アクションシーンの焦れったいカメラワークはご愛嬌。
というより、この映画に通底する「美意識」に裏打ちされたものだ。
あけすけなまでに今と地続きな未来像は、SFながら皮膚感覚に訴えてくる。
未来は明るくあるべき!
脚本が悪い
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