「世界中から高知に観光に来れる日が早くに来ますように。」県庁おもてなし課 とみいじょんさんの映画レビュー(感想・評価)
世界中から高知に観光に来れる日が早くに来ますように。
2013年、AA機内、日本語版英語字幕で鑑賞しました。原作未読です。
え、これを日本映画の代表のようにAAで流していいの??もっと日本が誇る良い映画あるでしょう、日本人の仕事がこんなにあほでユルイと思われたらたまらんなあ、が最初の感想です。
パンダ誘致論って、(当時の都知事)石原さんのパクリか。
堀北さんはかわいいけど、この頃流れていた都内地下鉄の東京都PRと同じ。観飽きた。(地下鉄内のPRの方が良い)
船越さんも2時間ものと変わらない演技、観飽きた。
関さんの演技は良かったけど、脚本がお粗末すぎて、演技が空回り。
高良さんはただの上から目線の馬鹿男に見える(掛水のアパートにおしかけちゃうあたりはかわいくて好き)。
主役の錦戸さんにいたっては、よく目にした簡保のCMやっている井ノ原快彦さんと重なってしまってようわかりません。堀北さんと組ませるには年齢的に無理だと思うけど、井ノ原さんの方が「おもてなし課」の奮闘ぶりが描けたのではないでしょうか。
”おもてなし”が何か、”民間感覚”と”お役所仕事”がキーワードだと思うのですが、う〜ん、
映画なんだから台詞で説明するよりシーン・エピソード他で語ってほしかった。”おもてなし課”が舞台なんだけど仕事してないし。「仕事して〜ヱ」って叫ぶ前に、仕事しろよ!!!っていう感じです(まあ、新人だから主人公が仕事どうやっていいのかわからないのは当然ですが、それを指導する先輩上司も出てこない)。
このお役所仕事の体たらくを描いた作品『生きる(黒澤監督)』と比べたらいけないのでしょうか…。
実在する課だけに突っ込みが甘くならざるを得ないのでしょうか?実在する課が、本当にこんな仕事しているのでは?なんて誤解?されないか心配です。
そして、レジャーランド構想って?、中身を覚えていません。
若い人たちが”おもてなし”を理解するプロセスもベタ…。特筆すべきところはありません。
そこがメインのストーリーではないとはいえ、あまりにも薄っぺらすぎて…。
じゃあ、何に時間を割いているかといえば2組の恋愛模様なんですが、描き込めていない。特に義兄弟の恋愛はいい役者揃っているのに、あまりにも表面的。お父さんもなんだかなあです。父なりの複雑な気持ちがあるのではと思うのは私だけ?
そんなところが表面的・ご都合主義と思ってしまいます。
観光、地域活性化…。
各地で起こる災害。無理な開拓が悲劇を誘発している部分もあります…。
自然保護 VS 経済発展・便利さの追求ではないのでしょうけれども…。
そして、経済発展を成し遂げるには、観光客を呼び込まなければいけいないのでしょうけれども、
観光バブル。今回のコロナ騒ぎで、その弱点が露呈しました。
持続可能な暮らし。
それを見つめる良い題材なのだと思うのですが、そういう地域の課題に切り込むことなく、お気楽映画。
災害・コロナを経験した今と、2013年とは事情が違うと言われそうですが、2013年当時も”持続可能な”もしくは”環境保護”というキーワードはありました。でも、一歩間違えれば二律背反になるテーマを突き詰めることなく、簡単に両立するかのようにみせて楽天的”地域活性化”の波にのった映画なのでしょう。
と、ボロクソに言ってますが、高知の景色は綺麗でしたし、観光スポット・アクティビティースポットも満載です。ストーリーも特にとんがっていないほのぼのとしているので、ゆるキャラのノリで観ていられます。機内でぼーっと観ている分には和ませていただきました。なので★1つアップ。
この映画をみたアメリカ人はじめ、世界各地から高知に観光に来るようになるといいですね。だからAA機内での上映なのかと一人納得。
堀北さんのかわいらしさにぞっこん、または中学生レベルの恋愛にキュンとしたい方には、永久保存版なのだと思います。