劇場公開日 2013年2月23日

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「【東日本大震災発生後、遺体安置所の様を描いた作品。そして、ルポルタージュの実写化の危うさを知った作品。】」遺体 明日への十日間 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5【東日本大震災発生後、遺体安置所の様を描いた作品。そして、ルポルタージュの実写化の危うさを知った作品。】

2024年6月20日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

泣ける

知的

幸せ

■私は、東北に所縁がある。
 故に、今作は震災後2年経たないうちに公開されたので、とても見れないと思い足を運ばなかった。
 東日本大震災をテーマにした映画を観始めたのは、2020年の「Fukushima 50」と「風の電話」からである。

 今作は、釜石市の民生委員だった男を主人公にしている。
 福島ご出身の西田敏行さんは、遺体安置所に次々に運び込まれる津波に呑み込まれた泥だらけの遺体を前に、茫然とする人達の前で懸命に遺体及び遺族に対し丁寧に接する男を見事に演じている。

 一番、グッと来てしまったのは多くの遺体を前に読経する僧侶を演じた國村隼さんが、読経の途中で、何度も涙を堪えるが故に読経が続かなくなる姿である。
 涙が出そうになる。

 だが、私は、ある事実を岩手県庁に勤めている大学の友人からこの映画が公開されて、だいぶ経つ頃に教えられたのである。
 もう、良いだろうと思って観たのだが・・。

<今作は、邦画の名だたる且つ気概ある俳優さん達が集結した映画である。
 2013年公開の映画に出るだけで辛かっただろうと思うのだが、皆さん流石の演技である。
 只、映画と事実は別物である、と言う事は十二分に分ってはいるのだが、多くの名シーンを持ってしても、のめり込む事が出来なかった作品である。>

NOBU