「過度な演出を控え真摯につくられた映画」遺体 明日への十日間 mimiccuさんの映画レビュー(感想・評価)
過度な演出を控え真摯につくられた映画
体育館に仮設した遺体安置所の2ヶ月間を画く。フィクションでノンフィクションを描く難しさをどうしても考えた。役所の人たちが真っ白の上着を着ていたのがなにか象徴的だった。切羽詰まった現場の空気、怒号がどこともなくあちこちで。言葉にできない想いをお辞儀をすることで表す姿が日本人ぽい。刻一刻と変化する状況と構築してゆく全体的なシステム。声に詰まる住職のお経。元葬儀社、役場、医者、歯医者、消防士、警察官、捜索人、それぞれの立場の人たちがそれぞれの仕事を全うする。
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