劇場公開日 2013年4月26日

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「10億円で警官が人生を売れるだろうか」藁の楯 わらのたて Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

3.510億円で警官が人生を売れるだろうか

2014年7月11日
PCから投稿
鑑賞方法:TV地上波

興奮

難しい

総合65点 ( ストーリー:50点|キャスト:70点|演出:65点|ビジュアル:70点|音楽:65点 )

 10億円と引き換えに殺人の罪をかぶり服役をしなければならない。簡単に書けば

10億円を獲得できる現実的な可能性>推定10年以上の服役+大きな不名誉

 という不等式が成立したときに人は行動に移ることになる。その誘惑にかられる経済的に追い詰められた人はいるだろう。でも一般人にそのような人が現れるのはわからないでもないが、警察の中からたくさんの裏切りが出てくるのは自分には納得がいかなかった。そしてその条件を全国に知らしめる殺人教唆を出来てしまうのも不自然。また発信機を自分の体内に埋め込みそれを知らせる人がいて、その位置情報を受け取る人もいる。そのような組織を作り上げるという準備をどうやったのか。結末も安っぽくて、いかにもここで盛り上がりどころの人間劇を見せますよというのは現実無視している。
 護送の途中経過にはクズの犯人に対する怒りと任務との葛藤があったり、被害者や国民感情の道徳的問いかけがあったり、次は誰がどこで突然襲ってくるのだろうかという緊張感もあった。その中で誰が信頼できて誰を疑って作戦をどう立てて任務を遂行するのか、あるいは本当に任務を遂行すべきなのかと自問する過程があり、そのような部分はそれなり。でも物語は素直に受け入れられなかった。似たような作品だが人間劇よりも活劇を中心にした「S.W.A.T.」のほうが活劇も水準が高くて自分は好み。

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Cape God