「なかなか…」藁の楯 わらのたて 柳屋さんの映画レビュー(感想・評価)
なかなか…
なかなか、面白くなかったです・・・。
つまらないわけでもないのですが、ね
まず設定の時点で現実味が無いですよね
それでもまあ、ちゃんと順を追ってくれれば良かったんですけど、急いで心情描写や説明に欠けてて唐突感が拭えませんでした。
メインの人物達をそれぞれ単体で見ると魅力的なキャラクターばかりなのですが、配役を含め、それぞれが強すぎてごちゃごちゃしてました。折角のキャラクターを生かしきれてないように感じます。
銘苅の正義感といい、清丸の人間性といい、説明が足りなくて感情移入しずらいです。
清丸に関して言えば、行動の理由が読めないので、ただただ頭のイカれた幼女リョナ大好きクソ変態野郎が何も考えずアホみたいなことをしてるようにしか見えなくて胸糞悪かったです。どんな作品にも強烈な殺人鬼ほど何かの裏づけがあったり、または明朗であったり、なにか信念のようなものに囚われていたり、と何かあるはずなのですが。何も無いので清丸はスプラッター感を出すためのお飾りにしか見えません。
割とラストは好きでしたよ。ハッピーエンドと言えないところがいいですね。
ただ、本当の最後に白岩の息子と銘苅が一緒に歩くっていうのは・・・ものすごく簡単でチープな終わらせ方ですよね・・・。そりゃあ残された子供を正義感たっぷりで仕事を全うしたイケメンが面倒見る、というのはいかにもハッピー!ですけどね。もやもやした終わりにしたいなら最後まで貫けばよかったのにと思います。
この監督さんは緊迫したような人間と人間の駆け引き、であったり人間の内面のようなものを描こうとし、軸自体はシリアスめなのですが、いつもストレートすぎて笑っちゃいますね。
笑うような場面じゃあないんですが、あからさまで笑っちゃいます。
そういうところはわりと嫌いではないですよ、クセになる感じです。
ハラハラするのであったり、見ている最中にイヤになるほど胸糞悪くなるところも意外と好きです。
いろいろ言いましたが、まあまあ、ですかね・・・。テレビで放送してたら見るかー、レベルです。