「ザ・ウォッチャーは仲間を見捨てたりはしない!」エイリアン バスターズ みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ザ・ウォッチャーは仲間を見捨てたりはしない!

2013年5月2日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

笑える

楽しい

幸せ

言うなれば『メン・イン・ブラック』と『ゴースト・バスターズ』と『SF/ボディ・スナッチャー』を足したようなSFコメディ。
しかし知名度も評価も同じ系列の『宇宙人ポール』よりも低いのが残念である。
こんなにおバカで楽しい映画なのにね。

オハイオ州の田舎町を足掛かりに、地球征服へと乗り出そうとしているエイリアンに、敢然と立ち向かうのは『アベンジャーズ』のようなスーパー・ヒーローではなく、いつまで経っても大人になれないダメな4人組の男たちだった。
仕切り屋でスーパーの店長として働くエヴァン(ベン・スティラー)たちが、田舎町の平和を守るべく結成する【ご近所ウォッチャー】の一番の武器は、友情と団結力…だけ。しかも余りにも脆すぎる。
彼らが『Xーメン』のメンバーのように 同じコスチューム(と言っても普通のジャケットだが)に身を包み、グロくてネバネバしたエイリアンたちとの死闘に乗り出すその姿は興奮もんである。
そして、ジャケットの背中に刺繍された翼の生えた空飛ぶトラは、平常心と楽観主義と攻撃力を表していると言う説明のくだらなさ。
個性豊かで下品なおバカたち。
エイリアンの持ち物である殺人ビームを発射するボウリングのような玉をゲットしたら、神妙になるどころか、いろんな物を破壊しまくり、エイリアンを捕獲したらしたで、メンバー全員が狂乱の記念撮影へとなだれ込む。
彼らの中学生レベルのはしゃぎっぷりを見ていると、何だか楽しそうで微笑ましい。
一人娘の貞操を常に気にする典型的なぐうたら親父のボブが、たまに人格者のような心に響く言葉を口にする。
不妊症を妻に打ち明けられずに悩んでいるエヴァンには「彼女は精子と結婚したわけじゃない」と励まし、そして極めつけは「仲間ならケンカする。その後は仲直りだ」の名セリフ。
ラストの四人四様のハッピーエンドに、こちらまで何だか心が和んでしまう。

みつまる。