「SF?ホラー?ファンタジー?」リアル 完全なる首長竜の日 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
SF?ホラー?ファンタジー?
退屈なのに引き込まれました(なに、それッ)
2013年。黒沢清監督。原作は乾緑郎(このミステリーがすごい大賞受賞作)
まぁ一番の弱点はSFだとしたら、意識が入れ変わることの、科学的根拠がないことかな?
科学の話が、古代白亜紀・ジュラ紀の首長竜の話になり、
はたまた子供時代を過ごした飛古根島での、トラウマ体験へと繋がる。
妻・綾瀬はるかの意識に侵入して、彼女と対話する夫の佐藤健。
(綾瀬は漫画家で創作に行き詰まって自殺未遂をして昏睡状態と言う設定です)
そのセンシング(意識の入れ替わり)の一時間で、綾瀬は健に、
「子供の頃私が書いて、あなたにあげた首長竜の絵を探して・・・)
と謎の言葉を残します。
首長竜って恐竜ではない・・・らしい。
(生息期間は2億5000前から、6600年前で、ここは恐竜とはリンクするが、)
後半で巨大な首長竜がCGで本当に現れて大騒動を起こす!?
私はここでかなり驚いた!!
「絵、じゃないの?」って。
その前にも、夫妻の住む部屋に、綾瀬の漫画のに登場する。
《ゾンビ》や、包帯を巻いて横たわる《ミイラ》
・・
摩訶不思議な世界観だ。
マンションのドアを開けると、いきなり
《水浸しになる部屋》もシュール。
健くんが足首まで、変なパンツスタイルなのは、足が濡れるせい?
後半で、昏睡しているのは実は○○○の方だった・・・
と、どんでん返しがあり、
健くんのトラウマは、いじめっ子の少年アタルの事故にある、と判明するのだ。
医療SF映画から、ホラーそしてファンタジー。
と、色々楽しめました(笑)
でもやや消化不良です。
でもヘルテコで忘れられない思い出の映画です。
綾瀬はるかと佐藤健が超売れっ子になる前の、おかしな映画。
黒沢監督も意外とお茶目ですね。
過去鑑賞