「"マジメ"が送るとっても静かで熱い物語」舟を編む おのちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
"マジメ"が送るとっても静かで熱い物語
クリックして本文を読む
【あらすじ】
ひょんなことから辞書編集部に異動となった真締(まじめ)は、膨大な言葉の波をも悠々自在に渡る辞書「大渡航」の編集に携わることとなる。その名の通りマジメな彼は多くの支えと言葉への情熱で、辞書編集に奮闘。ついに「大渡航」の発刊を実現させるのだった。
【感想】
"物作りって、人の絆があるから出来る"ー。そんな当たり前のことに気付かされ、自身を囲む物にちょっぴり感謝したくなるのが「舟を編む」だ。
言葉を愛しているけれど、ものすごく無口な真締。まるで辞書を引くかの様に紡ぎ出される嘘のない彼の言葉は、次第に「大渡航」に関わる者のハートに火を付けて行く。真締を支え続ける妻・香具矢、口達者で実はお人好しの同僚・西岡、将来の真締夫妻を思わせる松本とその妻…。一冊の辞書の制作過程を軸に描かれる個性豊かな登場人物達の姿に、時にはぷっと吹き出し、観終る頃にはほっこり心が温まる。
出演者達のあまりにナチュラルな演技にも注目しながら、一度観て損はない作品だ。
コメントする