「静かに燃え続ける炎のような情熱」舟を編む グッドラックさんの映画レビュー(感想・評価)
静かに燃え続ける炎のような情熱
辞書編纂の仕事への情熱は、静かに燃え続ける炎のようでした。面白かったです。
大きな会社の人事のシステムはよく知らないけれど、馬締さんを営業に配属するセンスって分からない。会社が辛くなる前に、天職のような仕事に出会えて良かった良かった。
馬締さんの時間は手巻きの柱時計のように、秒針に煩わされず、着実に丁寧に過ぎているのでしょう。いつの間にか背中で人を引っ張る編集者に成長している馬締さんが頼もしいです。
キャスティングはみんな気持ちよくハマっていました。若い編集者役の黒木華、可愛いらしかったです。
加藤剛の健在ぶりが嬉しかったです。松田龍平演じる馬締さんの師匠、情熱的に辞書に向き合う松本先生を熱演でした。
昔、新○○国語辞典の第○版が、編者の色が出ていてユニークだと聞いて古本屋にあたってみたけど、愛好家が大事にしていて手放すことは稀なんだそうです。愛され使い込まれる辞書は素敵。
馬締さんの「大渡海」はとても信頼できそう、それが彼の色です。
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