「歴史的価値あり」祇園の姉妹(1936) kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
歴史的価値あり
トーキーとなったばかりの頃の映画のため、音声が聞きづらいのですが、溝口作品の最高峰と誉れの高い映画だ。
しかし何だろう。ストーリーとしては面白くもなんともないけど、細かな会話がすごく自然でリアルだ。金額なんかが多く登場してるけど、現在の価値に換算すると100万単位の金が動く祇園の世界だけあって、庶民感覚が通用しない。
戦前の小津と比べると、動きや台詞に躍動感があるし、現在作られる映画の基礎として考えると歴史的な価値はあるのだろう。
「芸子でっせ。ほんまのことばかり言うとられません」などと厳しい現実を目の当たりにしてしまったらやだなぁ。
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