「刹那でやるせない青春映画だった一作目。」マジック・マイク 村山章さんの映画レビュー(感想・評価)
刹那でやるせない青春映画だった一作目。
シリーズ第三弾『マジック・マイク ラストダンス』も公開されるということで、久しぶりに一作目を再見。『マジック・マイクXXL』から「MAGIC MIKE LIVE」の流れから『マジック・マイク ラストダンス』が生まれたとのことだが、一作目の時点ではやるせなさが漂う青春映画であり、刹那に生きるストリッパーの限界を描いた物語でもあった。ダンスシーンばかりが記憶に残ってダウナーで世知辛い部分が忘れられがちな『サタデー・ナイト・フィーバー』に通じる部分はたしかにある。
そんな中で邪悪にアッパーなストリップクラブオーナーを演じたマシュー・マコノヒーは出色の演技だが、その後の世間の荒波を彼は乗り切れたのだろうか。そんなその後の人生に思いを馳せてしまうのも、この映画が過ぎゆく時間の輝きを描いていたからだと思う。
ポジティブな方向性に振り切った『XXL』も大好きなのだが、ソダーバーグ、ほんのりサイコパス感あるのにいい青春映画撮ってたんだなと改めて感心した。
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