「善きサマリア人」コンフィデンスマン ある詐欺師の男 kossyさんの映画レビュー(感想・評価)
善きサマリア人
イーサン(カービー)は詐欺師であった父親の血を引いてるためか、詐欺師となって大儲けしたいとう思う悪い奴。その父親を撃ち殺してしまったという罪悪感もあり、彼に脅迫されながらも詐欺の相棒を断り続けていたフォーリーだった。工事現場で働くものの、イーサンの嫌がらせによってクビになる始末・・・
そんなときイーサンの紹介で若いヤク中の女アイリスと出会う。その時は単に変人扱いさせられたフォーリーだったが、馴染みのバーで男に乱暴されそうになったアイリスを助けてから、フォーリーとアイリスは愛し合うようになる。ヤク中で自殺未遂の過去もある堕ちた女だったが、年齢が離れているにもかかわらず気が合ったのだ。しかし、そのアイリスは実はフォーリーの娘であることをイーサンに告げられ、それをネタに詐欺師の相棒として手を組まされる・・・
オトリ役の女も用意して準備万端となっていたが、実行前に女が自殺!イーサンに借金もあった女だが恨みを抱いていて、彼をしくじらせようと図ったのだ。そして、イーサンはアイリスと寝ていたというショッキングな事実。フォーリーは彼女を娘としか見れなくなっていたので困惑ぶりも複雑なものがある。そして、オトリ役としてアイリスが名乗り出て、練習もままならぬまま実行へと移す。相手は大物ゼイビア(トム・ウィルキンソン)。上手く騙そうとしたのだが、アイリスは突如フォーリーを指さして「こいつは詐欺師よ!」と急展開。そこからは銃撃戦。イーサンもゼイビアも死んでしまったが、アイリスもイーサンに撃たれて重傷。闇医者に診せるものの、大量の輸血が必要となり、死を覚悟してフォーリーは娘に血を与えるのだった・・・
途中までは実の娘と寝させるという荒業が空恐ろしい展開で夢中になるが、終盤はやっつけ仕事の感が否めない。人間ドラマとして楽しむためにはちょいと浅い描写なのだ。それでもストーリー的に満足。“善きサマリア人”というのがタイトルにも使われているが、人は変わろうとしなければ何も変わらないというのがちょっと弱い。