「正当な評価がされていない作品を全力で擁護させていただきます!」エンド・オブ・ザ・ワールド さぽしゃさんの映画レビュー(感想・評価)
正当な評価がされていない作品を全力で擁護させていただきます!
私の最後の人になって。
あと二週間程で地球が滅亡するなら、好きだった人に会いに行ってキーラと同じ台詞を言いたいと思います。
ほら、平井堅の「楽園」の歌詞のようにです。
「U&I最後の日にはこんなふうに、君と体を重ねていたい」ですよ!
この曲凄くよくて、こう続きます。
消えゆく蒼い空の影
降り積もる真っ白な雪
楽園に最後の華
彩るだろう
Let me fly 世界が終わる
その時には強く抱きしめているよ
U&I指を絡め
愛を何かをここに残していこう
あ、妄想し過ぎて、なんか泣きそうです(笑)
でも-、最後の人候補が、現時点で三人います。絞れ……、ません!
でも絞れたとしても、そうもしてはいられないので、最終的には夫の傍で死ぬんですけど。
えー、夫の傍で死なないと駄目!?
小惑星が衝突して、地球が数週間後に滅亡するというお話です。実はこのフリは、映画はB級、音楽A級の「フラッシュゴードン」と凄く良く似ています。フラッシュゴードンは、月でしたけど。本作もちょっとフリが雑なんですが、でもマジSF映画ではないのでいいんです!
主人公ドッジ(スティーヴ・カレル)の奧さんが出て行って、飛行機に乗り遅れて泣いている隣人ペニー(キーラ・ナイトレイ)と出会って、ペニー宅に間違って届けられたドッジの元カノの手紙を見つけて、二人で元カノを探しに行く。って流れが凄く上手くて。
途中二人がバーに寄るんですけど、この後ペニーが「(地球が滅亡するから)私の最後の人になって」 ってドッジにエッチを迫るんです。私も、絶対にこれやる(笑)!って冒頭の話に繋がります。すみません。
でも、キーラ・ナイトレイって、なんでこんな顔して笑うんだろう?こう、鼻に皺をくしゃっと寄せる感じ。スタートレックの「クリンゴン人」みたいになるから、止めた方がいいと思う(ファンの方すみません)。
でも地球は滅亡しちゃうけど、そんなに鬱々とした内容じゃないんです。
バーで働く男性が言うように、「(地球滅亡するから)みんなすっごく仲良くなれたー!」な映画です。
ラストの方で、いきなり大御所が出て来るし(お久しぶり)!そんな大御所演じる父親とも、ドッジは和解できます。だって、地球が滅亡するから。
一週間早まって、あと十六時間で地球滅亡するってのに、来週もドッジ宅に掃除に来るというマイペースな家政婦のおばちゃん。さよならの挨拶をするニュースキャスターの最後の言葉。The Walker Brothers の「Stay With Me Baby」が流れて、停電、キャンドルにライトオン、そして、玄関先の暗闇に立つペニー!
この流れに、完全に心を掴まれました。息を飲んだ!素晴らしい。
滅亡が近付く中、ベッドに横たわる二人の会話も凄くいい!
特にペニーの台詞の「私達、お互いを救ったのね」が、きっとこの映画のテーマです。
どんな状況であれ、自分を救ってくれる人に出会えるのは奇跡。
やっぱり絶望しないと、奇跡って起こらないんですか?
原題が「seeking a friend for the end of the world 」
世界の終わりに、友達を見つける。みたいなタイトルです。
このseekingは、一般的に形がないものを探すときに使うと思います。例えば「真実」とか。
つまり二人が捜していたのは、元カノではないんですよね。
で、見つけたんですよ。
凄くいいタイトルだと思いません!?
なのにこの邦題。残念です。
それにしても、あと二週間で地球滅亡。それもいいかな?と思ってしまう私がいます。
ただ、夫の傍で死ぬのか?
今の所、決心がつきません。