「わが谷は緑なりき ジョン・フォード」夏の終り shimoさんの映画レビュー(感想・評価)
わが谷は緑なりき ジョン・フォード
映画「夏の終り」(熊切和嘉監督)から。
ドロドしていようと、爽やかであろうと、瀬戸内寂聴さん原作であろうと、
男と女の三角関係をテーマにした、心理の読み合いみたいな駆け引きは、
どうも私は苦手のようだ。(理解しにくいのかもしれない)
こういう時は、どうしても作品の時代背景を現す、看板やメニューなど、
監督が意識的に入れたのでは?というものを探して、メモをする癖がついた。
今回は、映画の看板。(たしか、小田原駅前だったかな?)
看板屋さんが、ペンキで映画のタイトルを書いているシーン。
「わが谷は緑なりき ジョン・フォード」と文字だけの映画紹介。
ストーリーもわからず、タイトル・監督の名前・主演の名前程度の情報で、
国民は映画に夢中になったのだろうか、不思議な時代である。
ちなみにこの作品で、ジョン・フォード監督が描こうとしていたのは
「善意と誠実さを貫いて生きる人間の姿と魂」らしい。(笑)
(日本上映は、1950年(昭和25年)12月)
他にも、映画「カルメン 故郷に帰る」(木下恵介 監督・脚本)
(主演 高峰秀子・佐野周二)の文字も見つけた。
こちらは、1951年(昭和26年)3月公開作品だが、
国産初の「総天然色映画」として多くの話題を呼んだはずたから、
もう少し、看板にも工夫がしてあったのでは・・と期待したが、文字だけ。
こんなものだったのかな、当時の映画看板というのは・・。
でもこんな時代に、年上の男と年下の男との三角関係なんて、
さすが、瀬戸内寂聴さん、波瀾万丈の人生でしたね。
P.S.(メモしてしまった看板の紹介)
■新宿ミュージック「フランス外人ヌード」
■「Grand Cabaret」
THE INTERNATIONAL CLUB
Shinjuku,Tokyo with Rooms for Refreshment
近日開場 乞御期待 世界クラブ