「ミュージカルとしてはいいと思うし、英語の歌詞も入ってくるけれど、通常の映画部分はしっくりこない。」レ・ミゼラブル(2012) Push6700さんの映画レビュー(感想・評価)
ミュージカルとしてはいいと思うし、英語の歌詞も入ってくるけれど、通常の映画部分はしっくりこない。
「レ・ミゼラブル」はミュージカルは見たことないけど、原作は読んだし、前の映画も見ています。
英語が話せない私でも、セリフが歌になっていてそんなに速くないので、字幕なしでも大丈夫そうな感じで、すごく入ってきた。
歌い手の人は皆うまくて、すばらしい曲ばかりだったので、ミュージカルとしてはいいのかもしれないけれど、通常の映画としてはちょっとしっくりこなかった。
キャストでは、ヒュー・ジャックマンのジャン・バルジャンとラッセル・クロウのジャペールがかっこよすぎてイメージに合わない。
どうしても使いたいならば、むしろ逆の方がよかった。
アン・ハサウェイのファンティーヌも何かイメージが合わない。
アマンダ・セイフライドのコゼットはいいけれど、完全に死んでしまって、お人形さん状態。
ストーリーも歌に尺をとられるせいか、ダイジェスト版並の高速回転で回しているので、味わっている暇がない。
ストーリーがしっくりこない理由としては、ジャン・バルジャンやジャペール、革命を蜂起した若者達みたいな、損得や生き残るためではなく、自分の信じるところによって生きる、みたいな人をあまり見かけなくなったということもあるかもしれない。
現在では上から下まで、テナルディエ夫婦みたいな人が急速に増えているような気がする。
隣の国の人を見ると、前から変わってないのかもしれないけれど、さらにそういう感じがする。
逆にテナルディエ夫婦を主人公にした「スウィー二―・トッド」(2007)みたいなものだったらしっくりきたのかも?
あと映像で、すごく小汚い感じがいやだった。
ラスト近くの下水道シーンは強烈だった。
うそでも、もうちょときれいな水にしてほしかった。
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