「人間と妖怪人間の善悪」映画 妖怪人間ベム 近大さんの映画レビュー(感想・評価)
人間と妖怪人間の善悪
クリックして本文を読む
名作アニメを日テレ土9でドラマ化~映画化。
…と聞くと嫌でも「怪物くん」を思い出してしまうが、こちらは意外と悪くなかった。
勿論拙いCGやメイク、ワイヤー使ってます見え見えのアクション、説明調の台詞など挙げたらキリが無いけど、テーマが良かった。
醜い姿ながらも美しい心を持つ妖怪人間。
美しい容姿ながらも醜い心の人間。
本当の“化け物”は?
映画ではある家族の物語が主軸になる。
製薬会社に勤める夫婦。
新薬の副作用を訴えるが、口封じの仕組まれた事故に遭い、娘は大怪我、妻は死亡。
夫が持っていたある緑の葉のエキスによって、妻は妖怪人間として生き返る。
復讐の為に関係者を殺めていく妻。
その姿故元の生活を送る事は出来ず、夫は事情を知っているが、娘には死んだと伝えてある。娘に会えない母…。
その緑の葉を使えば、人間に戻る事が出来るという。
が、一度死んだ者が元の人間に戻っても…。
やがて妻の力は制御出来なくなり…。
ここまで来ると立派な悲劇。
この悲劇を招いたのは人間の傲慢。
しかしそれに苦しめられているのも人間。
体を蝕み罪を重ねる妖怪人間の邪の部分。
救おうとするベム、ベラ、ベロ。
人間、妖怪人間、それぞれの善悪。
ちょっと力入り過ぎの亀梨くんの喋り方は気になったが、アニメ版よりグッと若くなったスマートさはこれはこれで。
鈴木福の初恋エピソードはご愛嬌。
そして、杏と観月ありさは妖怪になっても美人。
コメントする