「役作りとそれぞれのキャラクターは素晴らしかった」脳男 スペランカーさんの映画レビュー(感想・評価)
役作りとそれぞれのキャラクターは素晴らしかった
ダークヒーロー物?としてはまずまずの見応えでした。
正義って一体何なのか、思わず考えさせられてしまいましたよ。
感情が絡めば正義の定義も曖昧になるが、もし無感情であれば・・・。
それにしても重苦しさが半端じゃなかったので、見終わってドッと疲れが押し寄せましたね。
しかし脳男を演じた生田斗真の役作りはお見事の一言。
無感情とは、まさしくこんな人のことを指すんだろうね。
悲しき過去にも、思わず感情移入させられました。
肉体美も半端じゃなく、ほぼターミネーター、でもちょっと不死身過ぎだった気はしないでもないかも。
一方、二階堂ふみのイカレサイコ具合や染谷将太の怪しげなキャラも、さすが雰囲気出てましたね。
若手俳優陣の役作りの素晴らしさが、この作品のクオリティを一つ上のレベルに高めたと言えるのではないでしょうか。
ただ惜しいのは、爆破シーンや凄惨なシーンが過剰演出過ぎてリアリティに欠け、そこは少々冷めると言うか、せっかくの役者陣の演技が台無しになってしまったのはちょっと勿体無かったかなと。
松雪泰子医師の正義へのアプローチ、江口洋介刑事の正義へのアプローチ、謎めいた脳男の存在、そして爆弾魔や変態の存在と、ピースは完璧に揃っていたと思うのですが、個人的には味付けがあまり好みではなかったです・・・。
まあでも虚無感で一杯になるような、ラストの演出なんかは結構好きでしたけどね。
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