「平和が一番!!!」未知との遭遇 ファイナル・カット版 コータローさんの映画レビュー(感想・評価)
平和が一番!!!
『ゴジラ-1.0』公開時、山崎貴監督のインタビューで影響を受けた作品のひとつに本作の名前を聞き、あのクライマックスの名シーンを良く知っているにもかかわらず観賞してないことに気付き、死ぬまでに必ず観ると決めながら後回しにしていましたが、ようやく観ることができました。
サブスクで観ることができるのがファイナル・カット版だったのでオリジナルと何が違うのかはわかりません。
有名なクライマックスシーン、特にマザーシップの美しさは言うに及ばずですが、そこに至るまでのストーリーは観賞前に勝手に想像していたのとはだいぶ違っていてビックリでした。フランソワ・トリュフォー演じる専門家にわざわざフランス語をしゃべらせて通訳を通すことで間延びを感じてしまったのですが、もしかして私には気付けなかった意味が何かあったのでしょうか?
テリー・ガー演じる奥さんがあんなにステキなのに、ロイがヤバすぎてちょっと引いてしまいましたが、ロイの子供たちやバリーも含めまさにスピルバーグ監督作品あるあるで子役のみんなが演技が上手な上にかわいいです。さらに言えばラストに出てくる宇宙人もかわいくて「完全に『E.T.』の原型やん」と思ってしまいました。
そう言えば…大学時代友人が『E.T.』のビデオをレンタルして来てくれ夜中一緒に観始めたのに私だけ途中寝落ちしてしまったことを思い出しました。『E.T.』も死ぬまでに必ず観なければ(笑)。
さすがのスピルバーグ監督とは言え時代が時代だけに今見れば正直ショボいと思う表現や特撮も見受けられますが、とは言え仮に現代のCG技術をフル活用して今リメイクするとしたらそれはそれでそのリアルさが逆にショボく思えて興醒めしてしまいそうなので、いわゆる古典ならではの素晴らしさを十二分に感じることはできます。
見たことこそありませんが、私自身も宇宙人やUFOの存在は信じています。
地球上で複数の戦争や内戦がリアルタイムで起こっている今だからこそ、宇宙人を敵対視するのではなく友好的に接近しようとする流れを観せてもらって何か幸せな気持ちになることができました。(ロイが家族と離反したままなのが気になるところではありますが。。。)
そして原題『CLOSE ENCOUNTERS OF THE THIRD KIND』を『未知との遭遇』と和訳した当時の日本人のセンスの良さを誇らしくさえ思いました。