劇場公開日 2016年12月10日

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キツネとウサギのレビュー・感想・評価

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5.0ウクライナからロシアを追い出すには、軍事力を拡大するのではなく、あ...

2023年3月29日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
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マサシ

3.5樹皮の家の収容人数、OPのサザエさん家かよ

2021年7月3日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:VOD

怖い

単純

萌える

ユーリー・ノルシュテイン監督作三本目。
前二作とは対照的に三作目で童話的な物語に。
氷の家に住むキツネと樹皮の家に住むウサギ。
春になり氷は溶け、キツネはウサギの家を占拠。
あの手この手で取り返そうというお話。
まあ、「で?」となるんですが、ストーリーというよりは、ユーリー・ノルシュテインのアニメーション世界に浸る感じですかね。
まるでタペストリーの中で展開されているよう。
周りの布には他の動物たちがいて…
肉食動物やウシを味方にしても太刀打ちできなかったキツネに対してニワトリで打ち勝つというのは、きっとヨーロッパの風見鶏に見られるような雄鶏の魔除け信仰なんでしょう。
確かに啼く時はどんな猛獣よりも怖かった。
とにかく、ウサギちゃんがただただ可愛いのです。

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唐揚げ

3.0はじめてみるもの、ふれるもの、それは素敵なたからもの。

2020年5月6日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2020年5月6日

映画 #キツネとウサギ (1973年)鑑賞

ロシアを代表する世界的アニメーション作家ユーリー・ノルシュテイン監督の作品。セルロイドに緻密に描き込まれた切り絵をベースにした短編アニメ。

ウサギのためにキツネと戦う動物たち。オオカミが負け、ウシが負けた相手にニワトリが勝つ!

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とし

4.0アニメの可能性を想う

2017年9月20日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ノルシュテイン監督の3作目、やはり12分の小品である。
1974年ザグレブ国際映画祭児童映画最優秀賞を授賞している。
イタリアのTV局から依頼されて制作したらしい。

本作のお話はロシア人なら誰でも知っているらしい。
ノルシュテインは「民衆の美術、絵画というものは、美学的に最もレベルの高いものです。民族の美しさ、生活様式が収められており、民族の人生哲学の表現なのです。」と語っているが、本作ではそれを活かすべくゴロジェッツ(ヴォルガ川左岸の町)絵画に材を取っている。
確かに絵柄は簡素で余計な装飾はないが、全体に暖かみがあり、額縁をあえて設けてシーンが変わる際に額縁も変わる形式はより芸術性を高めている。
お話は至って単純明快なものだが、切り絵を1コマ動かしては撮影する、また1コマ動かしては撮影する、気の遠くなるような作業を想像するだけで感動する。
たかが12分を創るのに膨大な時間がかかっている。

ノルシュテインはかつて日本のロボットアニメを観て「こんなものはゴミ箱に捨ててしまえ!」と言った。CGを駆使したアニメーションも極度に嫌っている。
世の中にはこの発言にショックを受けたり怒る人もいるだろう。
ただこういうアニメーション作家も世の中には絶対にいなければいけない。
筆者はガンダムに代表されるロボットアニメも、攻殻機動隊に代表されるヒーロー(ヒロイン)アニメも、最近流行している異世界転生アニメもどれも好きで観ている。
これらはあくまでも娯楽作品であって芸術的なものではない。
世界中でごまんと制作されるアニメがどれも上記のようなアニメだけだったらどうだろうか?
アニメの世界はひどく貧弱なものになるはずである。
世界を見渡せばフィルムに直接ひっかき傷をつけてアニメにするノーマン・マクラーレンや現代社会に警鐘を鳴らす作品を創ったフレデリック・バック、シュールなSF作品を創ったルネ・ラルー、作品の中で不気味な人形世界が展開するクエイ兄弟、イジー・トルンカやヤン・シュバンクマイエルに代表されるチェコの人形アニメーション作家たちなどきら星のごとく畏敬すべき才能がいる。
かつて日本にも川本喜八郎や岡本忠成らの世界的に有名な芸術性の高いアニメーション作家がいた。
こういった個性的な作家たちがアニメの無限の可能性を押し広げてきたのではないかと思う。
現在日本にも山村浩二や加藤久仁生らの芸術性の高い作家はいるが、自由に作品を制作できる環境にあるとは思えない。
片渕須直がクラウドファンディングの協力を得て『この世界の片隅に』のような素晴らしい作品を創り上げられたのは本当に快挙である。

芸術性のある作品を好きか嫌いかは人それぞれだろうが、嫌いな奴がいるから好きな人がより好きだとわかる、難解な映画があるからわかりやすい映画の良さに感動するのと同じで、芸術性を極めた作品があるから娯楽作品を思う存分楽しめるのではないだろうか。
ノルシュテインのような多少偏屈な作家が存在してもいいのではないだろうか。

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曽羅密