白痴(1946)のレビュー・感想・評価
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罪作りな聖人気質
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こちらも超有名文学作品の実写版。やはり原作は未読だがw、分かりやすい。
主人公は純真でスイスの精神療養施設帰りの青年貴族。
貴族でありながら、キリスト教圏で最も賤しい職業とされている娼婦(二号さん)を正妻に迎えようなどと考えるだけでも、しかも不憫で放っておけないからという理由であればなおのこと、善人を通り過ぎて聖人の行いである。
が、その行いがかえって不幸な事件を呼び娼婦の命を奪ってしまう原因となる。博愛と恋愛の違いが分からないのは致命的ということだ。
そして一番私の気をひいたのは女同士の対決。娼婦は善人の伯爵とその恋人の将来を思って頑張って身を引くことにし、幸せになってね、と言うのに若い娘は、あんたなんかに譲ってもらわなくても自力で私のものにできたわ、と吠えるのだ。怖い、怖い。プライド、プライドw。
Gフィリップは当時24歳だがやっぱり上手い。ズラがもひとつ似合っていないと思うのだがそんなことは関係なくw、ラストシーンは顔の表情一つで、主人公がまたメンタルをやられてしまったのが明らかに見て取れた。
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