肉の蝋人形(1996)のレビュー・感想・評価
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ルチオ・フルチに捧ぐ
ルチオ・フルチが監督をする予定だった今作品。他界したために、急遽特殊効果担当のセルジオ・スティヴァレッティがメガホンをとることとなった。冒頭では「ルチオ・フルチに捧ぐ」の文字が痛々しく映る。
プロットでは、人間関係の意外性や目の見えない叔母という小技も冴えていて、単なるホラーではなく、2時間サスペンスの雰囲気さえある。言いかえれば、これはホラーなんかじゃない!ということだ。もちろん、スプラッター要素も隠し味として加え、突如折りこまれるサブリミナル・エッセンスやCG効果もいい感じなのだ。さらに、ラストも秀逸で、思わず唸ってしまうくらいなのだが、何かが足りない。そう、恐怖感が足りないのだ。ルチオ・フルチなら不気味な登場人物と派手なスプラッターに作り上げただろうなぁ~と、ちょっと残念に思う。
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