世界で一番好きな人

解説

プレイボーイの青年医師と、彼に憧れる難病に侵された12歳の少女の交流を温かく、そしてちょっぴりロマンチックに描くヒューマンなドラマ。製作・監督は「熱砂に抱かれて」「クリストファー・ウォーケン/流血の絆」のアレクサンドル・アルカディ。出演は「王妃マルゴ」「メランコリー」のジャン=ユーグ・アングラードと「メランコリー」の子役ジュリア・マラヴァルが12歳のヒロインを好演。共演は「黒衣の花嫁」のクロード・リッシュ、「アメリカの夜」「オリヴィエ・オリヴィエ」のジャン=フランソワ・ステヴナン、ナディア・ファレス、「サロメの季節」のヴァレリー・カプリスキー、「私の好きな季節」のカルメン・チャップリンらが脇を固め、そして「メランコリー」の大女優アヌーク・エーメが特別出演している。

1995年製作/106分/フランス
原題または英題:Dis moi oui...

ストーリー

ステファン(ジャン=ユーグ・アングラード)は父ヴィリエ(クロード・リッシュ)の小児病院で働く青年医師。腕は立つし子供にも優しいが、女好きで軽薄な生活が玉に傷。恋人のカンディス(カルメン・チャップリン)にふられた日の深夜、彼の家の前にエヴァ(ジュリア・マリヴァル)という少女が座っていた。彼は家に泊めてやるが、彼女にさんざん振り回されることになる。実は彼女は幼いころから脳動脈瘤を患って命に関わり、かといって切除すれば失明確実という危険な状態だった。情緒の不安定なエヴァはステファンに診てもらわなくては嫌だと騒いで病院を脱走する。ステファンは父や同僚の反対を押し切って彼女を家に置いてやり、ピアノの才能に恵まれ、感受性豊かで愛らしいエヴァの人生を守る手段を模索する。昔病院にいたアルノー(ジャン=フランソワ・ステヴナン)の提唱した治療法なら、エヴァは視力を失わないで済むかもしれない。だがアルノーはその独創的な発想がヴィリエに疎まれて病院を追われた男だ。ステファンは国際赤十字のシャルヴェ教授(アヌーク・エーメ)を通じてアルノーと接触する。ついにエヴァが倒れ、昏睡状態になった。ヴィリエは手術を命じるが、スレファンは独断でアルノーを呼び、手術を成功させた。だがステファンはそのまま姿を消す。8年後、シャルヴェとともに南米の小児医療で活躍するステファンは国際会議でセヴィリアに来ていた。そこで20歳に成長してピアニストになったエヴァのコンサートがあり、彼も会場へ行った。

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