女ごころ誰か知る

劇場公開日:

解説

製作は「青い真珠」の本木莊二郎、北条誠の原作から「炎の肌」の八住利雄が、山本嘉次郎と共同で脚色、「ホープさん」に次ぐ山本嘉次郎の監督。撮影は同じく中井朝一。出演者は「青い真珠」の池部良、「馬喰一代(1951)」の三船敏郎、「大江戸五人男」の高峰三枝子などの他に、飯田蝶子、清水将夫、関千恵子、「死の断崖」でデビューした片桐餘四郎など。

1951年製作/80分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1951年12月21日

ストーリー

池内はK大学のアイス・ホッケー・チームの主将だった。銀座の洋食屋「ピッコロ」の娘せつ子もやはりK大学の女子学生で、フィギュアの選手だった。二人はオリンピックにオスローへ派遣される夢を持って、それぞれの道にはげんでいた。銀座にスポーツ用具店を営む水野は、ある日後輩の池内たちを新橋の料亭へ案内して芸者を見せてやった。そのとき、新橋でも一流で、踊りの名手といわれる千代菊がよばれて来たが、彼女は池内に好意を持った。千代菊の着物に酒をこぼしたことを詫びにいってから、池内と千代菊とは急に親しくなり、いつも銀座裏の喫茶店などで逢っているため、千代菊は東踊りの稽古を、池内は来るべき試合の練習を怠りがちだった。折から千代菊の旦那で、京都の織元の松木も上京して来たので、千代菊は苦しさの余り、池内に自分の旦那であることを打明け、お互いの道にはげみ合おうと約束するが、結局千代菊は東踊りに、池内は対抗試合に余りよい成績を示すことが出来なかった。結局、千代菊も池内も、すべてを捨てて愛情に生きようと決意し、千代菊は松木の許しを得に行った。松木は快よく千代菊の願いをきいてやったが、そうすることで池内を本当に幸福にする自信があるのかとしみじみいわれたとき千代菊は深く考えざるを得なかった。松木とは義理で別れられぬという千代菊の言葉に、池内は、はじめてすっぱりと彼女を思いあきらめて去って行った。スケート・リンクに、再び「オスローへ」という合言葉を交しながら、それぞれの練習にはげむ池内とせつ子の明るい顔が見られるようになった。

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