淑女とサーカス

劇場公開日:

解説

「象を喰つた連中」「飛び出したお嬢さん」「新婚リーグ戦」の斎藤良輔の脚本により「非常線(1947)」に次ぎマキノ正博が監督する。主演は「非常線(1947)」「モデルと若様」の水島道太郎と「非常線(1947)」「モデルと若様」「踊り子劇場」の轟夕起子、同じく「非常線(1947)」「踊り子劇場」の楠かほる、月丘千秋。その他藤井貢、霧島昇などが出演する。撮影は「歌麿をめぐる五人の女(1946)」「満月城の歌合戦」「非常線(1947)」「女優須磨子の恋」の三木滋人の担当である。

1947年製作/94分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1947年10月21日

ストーリー

美しい華族の令嬢と女中が、ある遊覧地のホテルに泊っていた。実は令嬢は栄子、女中は和子という金に困った不良少女でよいカモを見つけてひと儲けしようとしていたのだ。ちょうどそこに宿泊していた材木のヤミ成金桑原は、美しい令嬢栄子に目をつけ、栄子もよき獲物とばかり急に近ずきになりドライヴしたり、パーティーで踊ったりしたので桑原はすっかり有頂天になる。女中の和子は栄子を令嬢にしておくため町の貸衣裳屋からその都度変った衣裳を借りてくる。貸衣裳屋の主人は気のいい独身者で、いつか和子を好きになる。令嬢栄子の方は作戦が功をそうしていよいよ数万円の金が手に入りそうになる。その頃栄子がいたサーカスの旋回りがこの町に来て、そこに昔なじみであった綱渡りの村川と呼込みの三吉がいたのだ。栄子は驚いたが令嬢とサーカスくずれの女の二役を演じてごまかそうとする、しかし彼女の指輪から村川に見破られる。栄子は初めて偽りの生活に耐えられなくなり、本当の幸せは貧しくとも真実の生活であることを悟り村川の愛情もわかる。ちょうどホテルの演芸会に「ピアノでも……」と出演を騒がれたので栄子は人々のアッと驚く中を、昔の十八番空中綱渡りを演じて桑原から貰った小切手も桑原のところへやって来た女房に返し、村川の懐に飛び込んでいった。彼らが旅立ちの日、町はずれを行くサーカスのトラックを海の見える丘に立って見送っている二人の姿は和子と貸衣裳屋の主人幸吉であった。

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