生活の樹

劇場公開日:

解説

藤沢桓夫の原作を「龍虎伝」「壮士劇場」の八尋不二が脚色し「婦人警察官」「龍虎伝」に次ぎ森一生監督がメガフォンをとる。カメラは「闇を走る馬車」「田之助紅」の川崎新太郎、「花咲く家族」「看護婦の日記」の折原啓子(多摩川)が「龍虎伝」「十三の眼」の由利みさを(京都)と組み松竹の斎藤達雄が特別出演する。

1947年製作/77分/日本
配給:大映
劇場公開日:1947年9月9日

ストーリー

貧しい人達の町「スラム街」の実費診療所に田村滋子という若い薬局生が入った。上品で美しい彼女に「お姫様」のニックネームが与えられた。ある日この診療所に沖仲仕の辻山治平が大怪我をして担ぎ込まれたが、所長竹村の献身的な努力によってからくも一命をとりとめることが出来た。治平の娘初江の竹村に対する感謝の心は、いつしか深い思慕の念へと変っていった。しかし初江の片思いも竹村の胸に届かず、美しい滋子と竹村との親しい姿を見ると、さすがにねたましい気持ちになってゆくのだった。やがて父が退院して間もなく母のサキが急に病に倒れた。初江は苦しい家計を救うため卒業間ぎわの女学校をやめ、銀行の女事務員に応募したが、彼女は滋子が銀行の頭取田村養蔵の娘であることを知って驚く。滋子は働いて始めて得た給料を匿名で初江の家に送った。そして両親のすすめる結婚の見合いに応じる交換条件として、貧しい診療所へレントゲンを寄付してくれるように父に頼んだ。養蔵はこれを竹村の差金と誤解し、竹村を呼んで面罵したが、ためにはからずも滋子の素性を知った竹村は、彼女の虚偽を面責し怒るのであった。愛するひと愛する仕事を一時に失った心の痛手に滋子は泣崩れた……と折柄サエの病状が急変したとの知らせ、診療所は時間後であいにく無人である。滋子は病床にかけつけた。親身にもまさる献身的な彼女の看護を見て、初江のかたくなな心も解けた。

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