七つの顔のレビュー・感想・評価
全3件を表示
七つの顔を持つ男
多羅尾伴内シリーズ第1作。
Amazon Prime Videoで鑑賞。
原案(謎の家)は未読。
私の父が大好きなこのシリーズ、初鑑賞でした。
製作年を見てびっくり。1946年の日本でつくられたとは思えない、当時のハリウッド映画のような娯楽作でした。
タイトルの示す通り、私立探偵・多羅尾伴内が七つの顔を駆使して難事件の謎解きに挑む様が大変面白かったです。
時には情報収集のため、時には犯人を揺さぶるために、巧みに変装して八面六臂に活躍する多羅尾伴内。観る側は多羅尾伴内だと分かっていても、劇中の相手は全然気づかない(笑)。
時代劇スター・片岡千恵蔵氏が現代劇でも魅力的な佇まいを披露していて、これこそまさに七変化だな、と…。変装の際の人物の演じ分けが上手過ぎるなと思いました。
多羅尾伴内がその意外な正体を明かすクライマックスは、銃撃戦やカーチェイスもあってハラハラ・ドキドキの連続!
最後の去り際まで、カッコ良かったです。
※修正(2024/06/20)
片岡千恵蔵扮する多羅尾伴内。ヒロインの轟夕紀子。 「カルトムービー...
片岡千恵蔵扮する多羅尾伴内。ヒロインの轟夕紀子。
「カルトムービー日本映画1945⇒1980」(桂千穂)の冒頭に紹介されている1946年の映画。
終戦後1年でこのようなエンターテインメントの映画が製作されたことに驚きを感じた。テンポよく味わいのある落ち着いた私立探偵の多羅尾伴内。警察の捜査をはるかに上回る推理力。カーチェイス。
サスペンス、探偵物のさまざまな要素がちりばめられており、75年前の映画とは思えないほど面白い映画であった。
Amazon Prime
多羅尾伴内シリーズ第一作目
七つの顔の男ですよ
あるときは多羅尾伴内
あるときは奇術師
あるときは老看守
あるときは新聞記者
またあるときは手相見
片目の運転手
しかして実態は
藤村大造だ
この頃は「愛と正義の使徒」という台詞がない
多羅尾伴内シリーズを初めて観たのは片岡千恵蔵多羅尾伴内シリーズ最終作『七つの顔の男だぜ』
15年前渋谷TSUTAYAで借りた
この作品は10年前地元のブックオフで売っていたのでとても安いこともあり迷わず買った
昭和21年の作品
戦後の焼け野原から早くも映画を制作した逞しさに感動する
GHQが「チャンバラは軍国主義」というわけのわからないレッテル貼りをしたせいで現代劇をするほかなくなった山の御大こと剣劇大スター片岡千恵蔵
当時は評論家連中からは荒唐無稽だの稚拙だの揶揄されたそうだ
だが本当に駄作なら片岡主演で多羅尾伴内シリーズが大映で4作東映で7作も制作されるはずがない
当時の大衆娯楽No. 1は映画に他ない
一服の清涼剤
心の日曜日
痛快活劇
芸術も演劇論もクソくらえ
片岡千恵蔵が出てくるだけで拍手喝采
戦後落ち込む国民を元気づけたカンフル剤
変装する意味がない?面白いじゃん
キューティーハニーも方正のあれも元ネタはこれ
でもやっぱり片岡千恵蔵は拳銃より刀
時代劇俳優ならやっぱり殺陣
銃撃戦は美しくない
映画会社のためなら映画ファンのためなら決して華やかな役じゃなくても三枚目でも泥臭い役でも脇役でも演じきるのが俳優片岡千恵蔵
そこが北大路欣也の父であり二大剣劇大スターの1人市川右太衛門との大きな違いである
僕は子供の頃から片岡千恵蔵のほうが断然好きだ
友情出演なのかこれまた時代劇大物俳優月形龍之介が真犯人にはめられる役を演じる
昭和30年代はあの憎たらしい独特の喋り方で悪役や黄門様や大久保彦左衛門などを演じた月形龍之介
だが昭和21年当時は声と喋り方が全然違う
現代劇なのに時代劇のような喋り方はおかしいからこういう芝居になったのだろう
本当はこういう声なのかもしれないな
我は白百合を愛す
愛するがゆえにその花の白さに心慄き
その花のほのかな匂いに心痛め
おもて背ける
ご機嫌よう
全3件を表示