血斗水滸伝 怒涛の対決のレビュー・感想・評価
全3件を表示
〽利根の川風袂に入れて、月に棹差す高瀬舟
幼い頃、じいちゃんに「え〜またチャンバラぁ?!」と毒づいていた時代劇の世界に、いま自分がどっぷりとはまっている。その時TVに出てきた役者たちが、まだ若い。しかも、カッコいい。知恵蔵や右太衛門の現役時代は見ることはなかったが、爺さん姿しか知らない橋蔵や錦之助、富三郎の鯔背っぷりには惚れ惚れした。これじゃあ人気があったのもわかるなあ。
物語は、十一屋の花会、鹿島の棒祭り、大利根の出入りなどを下地にしたストーリーは見応え十分。最後、助五郎が繁蔵に討たれて、あれそれは違うじゃない?てなるけど、まあいいか。どうせ、この映画のために作られたキャラも多数あるしな。
東映オールスター時代劇
飯岡一家(進藤英太郎)と笹岡一家(市川右太衛門)の争いに、国定忠治(片岡千恵蔵)、平手造酒(大友柳太朗)、更に美空ひばりも加わり、豪華な時代劇でスターを楽しめる。
歳のせいか、顔は覚えているが名前が出てこないのが歯がゆい。
信じられない位のオールスターキャスト
信じられない位のオールスターキャストの実現。
東映時代劇の真骨頂此処にあり。
数多くのスターが一同に会している為に、それぞれに見せ場が必要になる。その為に、始めの内に登場した美空ひばりや大友柳太郎等は、次に出番が来るのが映画のクライマックスになってからだったり、反対に錦之助の登場場面は後半になってからだったり…と、脚本上の苦労はいかばかりだっただろう?と思ってしまう。
最後の決闘シーンでの大立ち回りこそが、時代劇の面白さが満載で、終わって思った事は「映画を観たなぁ〜」とゆう満足感だった。
進藤栄太郎の悪役は最高だし、大川恵子さんは本当に綺麗。右太衛門、千恵蔵は貫禄充分。大友柳太朗は相変わらずの豪放磊落振り。大川橋蔵、東千代之介はやや控えめな演技。出来ればひばりさんにはもう一曲喉を聞かせて欲しかったし、錦ちゃんの大立ち回りが見たかったところ。
(2008年2月2日 新・文芸坐)
※以下再観賞し改定
再鑑賞。これぞオールスターキャストの鏡。綺羅星のスター軍団全員に対する目配せがしっかりと行き届いている。佐々木康監督の演出は、只でさえ市川右太衛門と片岡千恵蔵が同一ショットに収まるだけで、もの凄く重ったるいのですが。それらを逆に重厚さに転換させ、中村錦之助:大川橋蔵:東千代之介の若手陣から、大友柳太郎:進藤英太郎らに至る脇に廻ったスター達の魅力を、最大限に引き出している。
めちゃめちゃ面白かったです♪
(2010年11月19日新・文芸坐)
全3件を表示