三人姉妹(1959)
劇場公開日:1959年6月14日
解説
中村八朗の原作を、「がんばり娘」の馬場当が脚色したホームドラマ。「朝を呼ぶ口笛」の生駒千里が監督し、「バラ少女」の篠村荘三郎が撮影した。
1959年製作/70分/日本
配給:松竹
劇場公開日:1959年6月14日
ストーリー
尾形家は真弓、美保、陽子の三人姉妹に気の弱い両親、そして権力絶大なるおばあちゃんの六人家族である。日本棋院五段の免状を持つおばあちゃんは出張教授を承って尾形家の生活費の大半を支えているので万般にわたって権力がある。三人姉妹の心配するのは、この権力家のおばあちゃんが養子縁組を力説することである。自分達の恋人に、養子ゆえに気の弱い父親の二の舞いはさせたくない。バスガイドの真弓には自衛隊員の佐山という恋人がいるが、この佐山の養子ぎらいが悩みの種である。高校生の美保は学校の帰り、悪童連のいたずらから救ってくれたクラスメートの環克彦とつき合うようになった。隣家の浪人学生原田のめめしいのに比較すると、克彦の不良っぽさが美保の気に入った。「俺のスケになるか?」と言われ、ドギマギしているうちに、仲良しのマリが早くも克彦と雀射ちの約束をするのを見ては心が騒いでくる。失業したことでおばあちゃんに説教された父が家出した。佐山とおばあちゃんが正面衝突してしまったので真弓も尾形家を飛び出した。母もとうとう独裁に反抗した。この集団家出以来おばあちゃんはよけい依怙地になった。雀射ちは失敗だった。マリは空気銃で怪我するし、克彦は犯人扱いされて大ムクレ。しかもマリの家で出張教授中のおばあちゃんの耳に、美保がトリスバーの息子克彦と仲がよいということが聞こえてしまった。おばあちゃんの茶のみ友達が大往生を遂げた。さすがにショックだった。タイミングよしと美保は集団家出組を呼び返し、一同揃っておばあちゃんの存在を再確認した。おばあちゃんはおとなしくみんなの口車に乗った。真弓と佐山の結婚もOK、尾形家の新しい養子候補はおばあちゃんに勇敢にたち向った克彦だった。