空は晴れたり
劇場公開日:1959年6月23日
解説
「漂流死体」の白石浩三のオリジナル・シナリオを、「黒い指の男」の飯塚増一が監督した明朗ホームドラマ。撮影は「漂流死体」の仲沢半次郎。
1959年製作/72分/日本
原題または英題:Clear is the Sky Above
劇場公開日:1959年6月23日
ストーリー
週刊誌「経済の世界」編集長宮坂鉄之助は妻のあつ子と息子の高校生新平と三人で暮している。新平にはアジア汽船の社長青山平四郎の一人娘久美子というガール・フレンドがあった。学校の昼休み、新平のグループ・久美子、京助、健二、光子、仙子達は、連休に五千円会費で芦の湖めぐりを計画した。パパがゴルフで御機嫌のいい時、新平はその費用をせしめた。「経済の世界」社では、矢田社長と鬼塚記者が、アジア汽船の青山社長が極秘で計画中の事業をすっぱ抜こうとしていた。それは宮坂編集長が個人的秘密として青山社長から聞いた計画だった。その頃、新平の前に西原ルリという行動派の娘が現れた。彼女は関西財閥西原源三と、その二号よし枝の間に出来た子で、境遇に反発して突飛な行動に出、大阪の学校から転校してきたのである。一方矢田社長と鬼塚記者は、青山社長を例の記事で恐喝し、百万円をゆすり取った。宮坂編集長は怒って退社を宣言した。だが青山社長の憤りは激しく、近藤弁護士を使って彼は「経済の世界」とりつぶしを計った。パパを誤解した新平は夜の街であばれ、警察に留置された。警察にかけつけたママのあつ子は、そこで西原ルリの母よし枝と会った。二人は意外にも女学校の同窓生同士だった。芦の湖ドライブ旅行の日がきた。だが旅行中パパが恐喝容疑で逮捕されたことをラジオで聞いた新平は、急いで家に帰った。あつ子夫人は青山社長に会って誤解をとこうとしたが面会は拒否された。久美子も新平と会うのを禁じられた。万策尽きた時、西原ルリの父、西原源三がのり出してくれた。菊地弁護士と滑谷刑事を使って、西原源三は鉄之助の潔白を証明してくれた。矢田社長も事実を認めた。青山社長は誤解をわびて宮坂鉄之助を新しい「経済の世界」社の社長におした。また平和がもどってきた。