雑沓に光る眼

劇場公開日:

解説

藤原審爾の「つめられた指」を横山保朗が脚色、「赤いランプの終列車」の小杉勇が監督したアクションもの。撮影も同じく「赤いランプの終列車」の中尾利太郎。

1959年製作/51分/日本
配給:日活
劇場公開日:1959年1月28日

ストーリー

大都会の雑沓、ここ上野駅周辺には二つの眼が光っている。悪の眼、すりや愚連隊の眼とかれらを追う刑事の眼である。すりの健次もその眼の一つ、家出娘をねらってはわずかの金を奪い、更に売春婦として売りとばしていた。今日も田舎娘朝子のさいふをすったとたん、堅気に戻った昔の兄貴分武に会い逃げ出した。武の昔の兄貴分玄太郎の経営するバーで、健次の情婦ミユキに会い、転落の話をさいた武は今朝健次にすられた朝子の事が心配になった。その日から玄太郎のバーで働きつつ、すったさいふを娘達に返す武を見て、すりの親分は怒ったが玄太郎は自分の指をつめても武をかくまった。一方健次の口から朝子の居場所をきいたミユキの話で、武は黒幕女陽子の指金で、あわや中年男の毒牙にかかろうとしていた浴室の朝子を救った。しかし田舎に帰るようにと朝子をミユキにたのむ間にはやくも武は愚連隊に囲まれた。どうしても朝子の行先を言わないと知ると彼らは武の指をつめる事にした。血のしたたる指をおさえて部屋を出る武の手には、いつの間にか、陽子の手帳が大事そうに握られていた。上野を出る汽車の汽笛に今は安心した武は意識を失った。やがて意識をとり戻した武に、武が命がけで掏った陽子の手帳を証拠に、秘密売春団が検挙されたと知らせる浅井刑事の顔は明るかった。そしてベッドの傍には朝子の笑顔も見えた。

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