危険な群像

劇場公開日:

解説

「東京午前三時」の山崎巖の脚本を、「俺らは流しの人気者」の野口博志が監督したアクション・ドラマ。撮影は「影なき声」の永塚一栄。「俺らは流しの人気者」の沢本忠雄・稲垣美穂子、「果しなき欲望」の長門裕之が主演する。

1958年製作/92分/日本
配給:日活
劇場公開日:1958年12月10日

ストーリー

高校生・小山弘子の怪死事件は、何一つ証拠物件のないまま迷宮入りかと思われた。事件当夜、警察の捜査主任がとった受話器から聞えた“私、ずっと前から狙われていたんです……今日その人に呼び出されました……場所は桜台高校の屋上です……”という思いつめた断片的な言葉。参考人として出頭した被害者の親友・池田美沙の証言による四カ月前の放課後のこと--美沙と弘子はサイクリングに出かけた。弘子の自転車のチェーンがはずれて困惑していた時、自家用車で通りかかったのが柚木茂という男だ。街について先に降りた美沙を残し、茂はそのまま弘子を送っていった--。以上の事柄をもとに社会部記者・早坂は活動を開始した。彼は、美沙の周囲をさぐった。美沙の母は、夫を亡くした後、料亭を女手一つできりもりしていた。が、美沙はこの商売が大嫌いだった。ある時、彼女は玄関の前に駐車している自動車を見てハッとした。弘子と乗せて貰った車だ。市会議員・柚木栄太郎の車で、高校三年の信夫が乗っていた。美沙はいろいろ信夫から話を聞いた。信夫は小遣銭を、裏長屋に中気で寝ている元の使用人親子の生活費にあててやっていた。そして、信夫は美沙だけは兄の茂に近づけまいとした。ある日、母の部屋の襖をあけた美沙は、そこに母と栄太郎が接吻している姿を見た。美沙は家を飛び出した。茂は美沙を誘い、クラブの一室に閉じこめた。カウンターに張りこんでいた早坂は、ドアに体当りした--。だが、早坂が書いた記事はボツになった。その新聞社は、柚木の資本でもっていたのだ。早坂はニュースを捜査本部に提供した。美沙は、例の長屋に寝起きしていたが、信夫からの伝言を持った使いがやって来た。それは、茂の仕組んだ罠だった。夜の山道を走る二台の自動車。茂と美沙の車を、信夫の車が追っているのだ。茂が片手で接吻しようとした時、美沙がハンドルを切った。車は岩場に転落した--。だが、美沙だけは奇跡的に生命を取りとめた。栄太郎は逮捕された。数日後、早坂が桜台女子高校のグラウンドを見下していた。

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