新中国縦断長篇記録映画 新しき大地

劇場公開日:

解説

昭和三十二年二月~四月にかけて、日中文化交流の一環として、新中国を訪問した、中国文化使節団の一員、佐藤啓三郎が各地の風光、人物を通じて、新中国の息吹きをカラーフィルムに撮影したものを、編集し、アグファカラー長篇記録映画としたもので、使節団の代表者牛原虚彦が監修、同じく八木保太郎が構成を担当、音楽は芥川也寸志と林光が担当した。解説は宇野重吉。

1958年製作/75分/日本
配給:昭映フィルム
劇場公開日:1958年3月7日

ストーリー

まず香港~北京間の汽車の旅では急行列車の清潔な諸設備の紹介。北京での周総理との会見の模様。紫金城を始めとする北京の各風物の紹介。朝の小学生の通学風景。労働者や農民たちの姿。自転車の群。北京体育館での女子体操選手の練習風景。国慶節のパレードやマスゲームもある。近代装備の人民軍の見事な行進。外城には新しいビルや労働者のアパートが建ち並んでいる。アパートの内部も紹介する。門前の繁華街は昔どおりの雑踏である。古書店、骨董店、行商人の呼び声。牛豚のにこみ。一行は東北三省(日本人は満州と称した)も訪問した。現在は一大工業地帯と化した。長春(旧新京)の旧満映撮影所では相変らず撮影が行われている。駅前の大同大街は昔と変らぬ。瀋陽(旧奉元)は工業都市の面目、新ただ。ハルピン--大連--徐州--南京。南京港には武漢地区への運輸物資が山積されている。秦の始皇帝の残した運河--秦准。孫文の眠る中山陵。西湖の遊覧船ではアベックや家族連れがほんとに楽しそうだ。広州のたわわに実ったパパイア、バナナ。北部では雪が凍っているのに--中国の広大さ。蘇州、抗州を経て武漢市へ。海のような河に「長江大橋」がかかっている。鉄道、車道、人道に区別された二層建の大鉄橋。人民中国の一大成果を示すもの。最後に上海へ。人口六二〇万の健康な工業生産都市に変貌している。このような中国に、隣国の我我が無関心でいていいものだろうか。

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