大安吉日

劇場公開日:

解説

サンデー毎日に連載された源氏鶏太の同名小説の映画化。「愛は降る星のかなたに」の猪俣勝人が脚色、「新婚第一課」の筧正典が監督、「流れる」の玉井正夫が撮影を担当する。主な出演者は「おかしな奴(1956)」の小林桂樹、「おしゃべり社長」の岡田茉莉子、淡路恵子、「歌う弥次喜多 黄金道中」の中村メイコ、「星空の街」の藤木悠、河内桃子、ほかに多々良純、宮田洋客、柳永二郎、平田昭彦、三津田健、藤間紫など。

1957年製作/95分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1957年1月22日

ストーリー

財界誌「太陽経済」の社長、恩地雄平の夢は、このたかり雑誌を一流誌にすることだった。彼のところへ学友の宅間と学友塚田の昔の恋人道代がころげこんで来た。人の困っているのを見過すことの出来ない雄平の男気に、前社長の娘幸枝、東亜機械の秘書梶原牧子、それにバー・モームの暁子まで夢中だった。或る日雄平は東亜機械の株主総会で、社長以下役員の殆んどが更迭されるのを目撃、又、牧子の友人高浜有紀を知った。東亜の真相究明に乗り出した雄平は、牧子から新重役に城東機械の人物がいるのを聞いて、そこの課長となった塚田を訪ね、出世のため道代を捨てた彼を殴ってしまった。情報は次々と集る。東亜の新社長は大阪の人であること、更に新重役を入れた城東の大元締泰平産業の株主に、忘れられない有紀の名を見出し雄平は大阪行を決めた。大阪で同業の楠田の口から、財界の黒幕に乗っとり魔といわれる曽我がおり、今また武蔵工業を狙っている事、有紀が彼の二号であることを聞いた。帰京した雄平は武蔵工業に真相を話し、敢然曽我に挑戦した。或る日有紀の家を訪れた雄平は、用心棒たちにうちのめされた。彼を看護する牧子の前に現われた有紀は、無情な叔父達を金の力で見返すため二号になったと打明けた。やがて曽我から会見を申し込まれ、意外にも彼は武蔵の株を雄平の言い値で手放す。その帰途雄平は有紀に結婚を申し込んだが、返事は東京でと別れた。東京では雄平に城東機械の社長の椅子が待っていた。曽我と有紀の指し金である。そして有紀からは曽我と別れ、一人で強く生きていくと電報が来た。「太陽経済」は武蔵工業の謝礼金を元手に、宅間新社長の下、一流雑誌を目ざして再出発。道代は宅間夫人となり、幸枝や暁子もそれぞれ結婚。「太陽経済」祝賀会の席上、これが本当の大安吉日だと思う雄平の側には牧子がしっかり寄りそっていた。

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