暴力の王者

劇場公開日:

解説

貿易港神戸を舞台に、善良な市民の生活をおびやかす暗黒街の生態とその末路を描く活劇篇である。「乾杯!女学生」の赤坂長義の脚本を、「栄光と驀走王」の内川清一郎が監督した。撮影は「駈出し社員とチャッチャ娘」の平野好美。主な出演者は「続・君ひとすじに」の宇津井健、久保菜穂子、江畑絢子、「黒帯無双」の中山昭二、「金語楼の兵隊さん」の丹波哲郎など。

1956年製作/89分/日本
配給:新東宝
劇場公開日:1956年6月14日

ストーリー

やくざの武藤は土地の親分宮田を殺して投獄され、八年の刑期を勤めた上、弟分佐田と弁護士村井に迎えられて出所した。神戸の暗黒街では、今や武藤の弟分朝倉が、彼の愛人だった美佐を暴力で手に入れ、キャバレー“港”の支配人として君臨していたが、宮田の子分だった矢野も一方の旗頭として、武藤を親分の仇と狙っていた。武藤は神戸に向う途中、彼をつけ狙う朝倉の子分中川と土田に襲われたが、無事に市内に入った。繁華街の人々は、彼がお礼参りに来たと取り違えて驚いたが武藤自身は宮田を射殺した当時のことを思い返して、二度と人は殺すまいと決心していた。彼は以前美佐にあずけておいた“港”の権利書をとり戻し、キャバレーを経営することを夢見ていたが、バー“ミモザ”でマダムのトキ子達と祝盃を上げて戻った時、佐田の店の前で朝倉と矢野に狙撃された。しかしお互いに、制し合うボスたちは故意に狙いをそらせたため、武藤は危くも逃れた。矢野は朝倉を脅迫して、その子分に佐田の店を襲うよう命じさせ、一方、土田と中川には親分の朝倉を殺せと厳命した。襲撃計画を事前に知った美佐の密告でギャング一味は一網打尽にされたが、矢野は逃れて美佐とトキ子を誘拐し、二人と引換えにキャバレーの権利書をよこせと武藤に迫った。武藤は単身、指定の場所に乗り込み、大乱闘の末傷を負いながらも矢野と、その大ボスである村井を倒した。かくして神戸暗黒街は粛正された。丘の上の病院では、武藤とその全快を待つ美佐、そして佐田とトキ子が明日の希望に胸をふくらませながら明るくほほえみ合っていた。

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